問20 2011年9月学科
問20 問題文択一問題
法人が契約者(=保険料負担者)である生命保険を活用した退職金等の準備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。ただし、特約は付していないものとする。
1.終身保険は、役員の死亡退職だけでなく、生存退任する場合の退職慰労金の準備としても活用できる。
2.養老保険は、従業員の死亡退職だけでなく、定年退職した場合の退職金等の準備としても活用できる。
3.総合福祉団体定期保険は、従業員の死亡退職だけでなく、定年退職した場合の退職金等の準備としても活用できる。
4.逓増定期保険は、役員の死亡退職だけでなく、生存退任する場合の退職慰労金の準備としても活用できる。
問20 解答・解説
生命保険を活用した退職金等の準備に関する問題です。
1.は、適切。終身保険は、死亡保障が一生涯続く保険で、保険期間の経過とともに解約返戻金が増加する等の特徴があります。
このため、企業が役員に終身保険をかけることで、役員の退職金を準備する、という利用方法があります。
2.は、適切。養老保険は、保険期間中に死亡した場合は死亡保険金が、満期まで生存した場合は満期保険金が支払われるため、従業員の死亡退職・定年退職時の退職金等の準備としても活用できます。
3.は、不適切。総合福祉団体定期保険は、被保険者を全従業員、死亡保険金受取人を被保険者の遺族とすることで、従業員死亡時の死亡退職金に備えることができます。
つまり、総合福祉団体定期保険は、従業員や役員に万一のことがあった場合の保険ですので、無事に定年退職した場合には保険金の支払いはありません。
4.は、適切。逓増定期保険は、保険期間の経過とともに死亡保険金額が逓増しますが、支払保険料は一定です。
このため、企業が役員に逓増定期保険をかけることで、保険料の一部を損金計上しながら、役員の死亡・引退時の退職金を準備することができます。
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