2級FP過去問解説　問51　2011年5月学科

養子に係る民法上の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

１．養子と養親およびその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。

２．未成年者を養子とするには、原則として、家庭裁判所の許可を得なければならない。

３．配偶者のある者が未成年者を養子とするには、原則として、配偶者とともにしなければならない。

４．養子縁組（特別養子縁組ではない）が成立した場合、養子と実方の父母との親族関係は終了する。

民法上の養子に係る規定に関する問題です。

１．は、適切。養子になると、養子縁組の日から養親の嫡出子（籍を入れた夫婦の子）としての身分を取得し、血族間と同一の親族関係となります。

２．は、適切。未成年者を養子にする場合、家庭裁判所の許可が必要です（自分か配偶者の直系卑属（自分の孫や連れ子など）を養子にする場合を除く）。

３．は、適切。配偶者のある者、つまり結婚している人が、未成年者を養子とするには、夫婦そろって養親になることが必要です（夫だけ、または妻だけが養子縁組することはできません）。

４．は、不適切。特別養子縁組ではない、普通養子縁組の場合、養子と実の父母との親族関係は終了せず、養親だけでなく、実の父母が死亡したときにも相続人となることができます。
特別養子縁組とは、養子が戸籍上も実親との親子関係を断絶し、実子と同じ扱いとする縁組です。特別養子縁組が成立した場合、実の父母との親族関係は終了し、実の父母の相続人となりません。

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