問50 2011年5月学科
問50 問題文択一問題
不動産の投資判断の手法等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.NPV法(正味現在価値法)においては、収益の現在価値の合計よりも投資額の現在価値の合計の方が大きい場合に、その投資は有利であると判定することができる。
2.IRR法(内部収益率法)においては、投資家の期待収益率が内部収益率を上回っている場合に、その投資は有利であると判定することができる。
3.レバレッジ効果とは、借入利子率が投資に対する収益率よりも上回っている場合に、借入金の利用により自己資金に対する投資利回りを上昇させる効果をいう。
4.DSCR(借入金償還余裕率)は、元利金返済前の年間キャッシュフロー(純収益)を借入金の年間元利返済額で除した比率のことで、借入金返済の安全度を測る尺度として用いられる。
問50 解答・解説
不動産の投資判断手法に関する問題です。
1.は、不適切。NPV法(正味現在価値法)は、資産が生み出す将来の収益の現在価値の合計から、初期投資額を差し引いて、投資の適否を判定する方法です。
つまり、初期投資額を引いてもプラスであれば、元本を超えて利益が出るということですから、収益合計よりも投資合計の方が大きい場合には、その投資は不利だと判定することになります。
2.は、不適切。IRR法(内部収益率法)は、不動産投資の内部収益率と投資家の期待する収益率(期待収益率)とを比較して、投資の適否を判定する方法です。
期待収益率が内部収益率より高いと、その投資は不利だと判定することになります。
3.は、不適切。レバレッジ効果とは、借入金を追加することで自己資金に対する投資利回りを上昇させる効果ですが、投資を行う際に投資利益率が借入金の利率よりも上回っている場合に有効です。
4.は、適切。DSCRは借入金返済の安全度(債務返済能力)を測る尺度として用いられ、X倍で示されます。
DSCR(借入金償還余裕率)=元利金返済前キャッシュフロー÷元利金返済額
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