問14 2011年1月実技個人資産相談業務
問14 問題文
仮に,現時点(平成23年1月23日)でAさんの相続が開始したとした場合,建物の敷地に係る小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(以下,「本特例」という)について,ファイナンシャル・プランナーが説明した次の記述(1)〜(3)のうち,適切なものには○印を,不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
(1)
妻Bさんが建物の全部およびその敷地の全部を相続しても,相続開始から3カ月後にその建物から妻Bさんが引っ越して,2階および3階部分を第三者に賃貸した場合には,2階および3階部分に対応する敷地部分については,特定居住用宅地等には該当せず本特例の適用対象にならない。
(2)
妻Bさんが建物の全部およびその敷地の70%相当部分を相続し,妹Eさんおよび弟Fさんが,それぞれ建物の敷地の15%相当部分を遺贈により取得した場合,妻Bさんが取得した敷地の70%相当部分について,特定事業用宅地等および特定居住用宅地等に該当して本特例の適用対象となれば,自動的に妹Eさんおよび弟Fさんが遺贈により取得した建物の敷地部分についても特定居住用宅地等として本特例の適用対象になる。
(3)
妻Bさんが建物の全部およびその敷地の全部を相続し,相続開始から5カ月後にその建物の1階において営業していた花屋を閉店した場合には,1階部分に対応する敷地部分については,特定事業用宅地等には該当せず本特例の適用対象にならない。
問14 解答・解説
小規模宅地の特例に関する問題です。
(1)
は、×。特定居住用宅地を「配偶者が相続する場合」は、引っ越したり第三者に賃貸したとしても、小規模宅地の特例の適用対象になります。
(相続人が配偶者ではない場合は、継続して居住・所有する等の条件があります)
(2)
は、×。マンションなどを親族間の共有持分で相続するといった共同相続の場合、特例適用の対象かどうかは、各相続人ごとに判定されます。
妻Bさんの相続分が特定事業用宅地等および特定居住用宅地等に該当したとしても、自動的に妹Eさん・弟Fさんの取得分が特例適用対象となるわけではありません。
(3)
は、○。特定事業用宅地の場合、申告期限(相続開始から10ヵ月後)まで所有し、事業を継続する必要があるため、相続開始から5ヶ月後に閉店した場合には特例適用対象となりません。
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