問6 2010年9月実技個人資産相談業務
問6 問題文
Aさんは,保有している国内公募株式投資信託を以下の〈条件〉で平成22年中に売却(買取請求)することにした。この場合におけるAさんの換金時の手取り金額(所得税・住民税控除後の金額)を下記の(1)および(2)の順に従って求めなさい。なお,平成22年中にこの国内公募株式投資信託以外にほかの株式等の譲渡はなく,換金時の手数料については考慮しないものとする。また,解答にあたっては,計算過程を示し,〈答〉は円単位とすること。
(1)1口当たりの手取り金額(所得税・住民税控除後の金額)
(2)手取り金額(所得税・住民税控除後の金額)
〈条件〉
取得価額
:1口10,000円
個別元本の額 :1口 9,700円
買取価額
:1口11,000円
売却口数 :100口
*源泉徴収選択口座を利用するものとする。
問6 解答・解説
株式投資信託換金時の手取り金額に関する問題です。
まず個別元本とは、同じ投資信託を追加購入した場合に、それぞれの口数に応じて加重平均した購入価格で、販売手数料などは含まれません。
これに対し取得価額とは、個別元本に販売手数料などの取得費用を加えた、投資金額のことです。
よって、投信の売却益=買取価額−取得価額 となります。
(買取価額から個別元本を引いてしまうと、販売手数料分も利益として課税されてしまいますからね。)
従って、Aさんの投信1口当たりの売却益=11,000円−10,000円=1,000円
平成22年度の株式等に係る譲渡所得の税率は、10%(所得税7%住民税3%)ですから、
投信1口当たりの税引き後売却益=1,000円−1,000円×10%=900円
(1)1口当たりの手取り金額=投資金額+税引き後売却益=10,000円+900円=10,900円
売却口数は100口ですから、
(2)手取り金額(所得税・住民税控除後の金額)=10,900円×100口=1,090,000円
※なお、本問では特別分配金には触れていませんが、分配金支払後の基準価額が受益者の個別元本よりも低い場合、分配金は特別分配金として非課税となります。
特別分配金が発生すると、分配前の個別元本から特別分配金を差引いた金額が、新たな個別元本(分配後の個別元本)となります。
FP対策講座
<FP対策通信講座>
●LECのFP通信講座 ⇒ FP(ファイナンシャル・プランナー)サイトはこちら
●日本FP協会認定教育機関のWEB講座 ⇒ 2級FP技能士 (資格対策ドットコム)
●通勤中に音声学習するなら ⇒ FP 通勤講座
●社労士・宅建・中小企業診断士等も受けるなら ⇒ 月額定額サービス【ウケホーダイ】