問30 2010年9月学科

問30 問題文と解答・解説

問30 問題文択一問題

    金融商品取引業者等(以下「業者等」という)による顧客に対する投資信託の販売に係る金融商品取引法および消費者契約法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、顧客は特定投資家ではない個人であるものとする。

    1.金融商品取引法は、投資信託の販売に当たり、業者等は顧客に対して金融商品市場における相場等の変動によって損失が生じるおそれのある旨およびその理由を、契約締結前交付書面を交付して説明しなければならないとしている。

    2.金融商品取引法は、投資信託の販売に当たり、当該投資信託について顧客に損失が生じた場合にその損失を補てんする旨を、業者等が顧客に対して約束してはならないとしている。

    3.消費者契約法は、投資信託の販売に当たり、損失を生じる可能性およびその理由に関する重要事項について業者等が事実と異なることを告げた場合には、顧客は業者等に対してその投資信託の購入による損害の有無にかかわらず、損害賠償を請求することができるとしている。

    4.消費者契約法は、投資信託の販売に当たり、業者等が顧客に対し、重要事項について不利益となる事実を故意に告げなかったことにより、顧客が当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって契約の申込みまたは承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができるとしている。

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問30 解答・解説

金融商品取引法・消費者契約法に関する問題です。

1.は、適切。金融商品取引法により、投信販売業者には、損失発生の可能性やその理由等の重要事項が記載された契約締結前交付書面を使って、顧客に説明することが義務付けられています。

2.は、適切。投信販売時に、「損失発生時は責任をもって私どもが損失を穴埋めします!」といった約束を業者が顧客にすることは、金融商品取引法で禁止されています。

3.は、不適切。投信販売時に、損失発生の可能性やその理由等の重要事項について、業者がウソの説明をした場合、消費者契約法により、契約の取り消しが可能です(不実告知)。

4.は、適切。投信販売時に、顧客にとって不利益となる事実について、業者がわざと説明しなかった場合、消費者契約法により、契約の取り消しが可能です(不利益事実の故意の不告知)。

このほか、「断定的判断」つまり「絶対儲かりますよ!」と言われて金融商品を購入した場合、金融商品販売法により、損失に対する損害賠償を請求することもできます。

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