問29 2010年9月学科
問29 問題文択一問題
ポートフォリオ理論に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.ポートフォリオのリスクは、各組入れ資産のリスクを組入比率で加重平均したものよりも大きくなる。
2.効率的ポートフォリオは、縦軸にリターン、横軸にリスクをとったグラフにおいて、リスク回避的な投資家が選択する効率的な資産の組合せをプロットした効率的(有効)フロンティア上の点で表される。
3.ポートフォリオの期待収益率は、各組入れ資産の期待収益率を組入比率で加重平均して得た値である。
4.シャープレシオを用いて、特定期間における異なるポートフォリオ間のパフォーマンス評価をした場合、シャープレシオの値が大きいポートフォリオほど、リスク量1単位当たりのリターンが大きかったと評価できる。
問29 解答・解説
ポートフォリオ理論に関する問題です。
1.は、不適切。ポートフォリオは、異なる値動きの資産を組み合わせ、全体としてのリスクを低減し、リターンを最大化する資産構成です。
よって、ポートフォリオを組むことにより、全体のリスクは、各資産のリスクの組入比率による加重平均よりも、小さくすることができます。
2.は、適切。効率的ポートフォリオとは、同じ収益率を上げるポートフォリオの中から、最も低リスクとなるように組み合わせたものです。
このため、縦軸をリターン、横軸をリスクとしたグラフ上では、各リスクレベルでの最大リターンを表す点が効率的ポートフォリオとなり、この点が集合した曲線を効率的(有効)フロンティアといいます。
3.は、適切。ポートフォリオの期待収益率=(各資産の期待収益率×組入比率)の総和 です。
つまり、各資産の期待収益率の単純な平均ではなく、各資産の期待収益率に投資している割合を加味して平均(加重平均)した値となります。
4.は、適切。シャープレシオとは、ポートフォリオがリスクに見合うだけの収益をあげているかをチェックするための指標です。
シャープレシオの値が大きいほど、リスク(収益のブレ)が少なくリスク量1単位当たりのリターンが大きかったと評価されます。
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