問10 2010年9月学科
問10 問題文択一問題
企業の資金調達に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.資金調達の方法には、金融機関等からの借入れによって資金を調達する間接金融と、株式の発行等によって投資家等から資金を調達する直接金融がある。
2.金融機関等からの資金調達には、手形貸付、証書貸付および当座貸越などの手段がある。
3.企業が社債を発行し、金融機関や取引先等の特定の投資家がそれを引き受ける形態の社債を、公募債という。
4.売掛債権を買い取ってもらうファクタリングは、売掛債権を、その償還期日前に資金化することを可能とする手段である。
問10 解答・解説
企業の資金調達に関する問題です。
1.は、適切。企業の資金調達方法には、間接金融と直接金融があります。
間接金融とは、人々が銀行などの金融機関にお金を預け、銀行がその預金を企業に貸し出す方法です(間に銀行が入るため「間接」金融なんですね)。
直接金融とは、企業が株式や社債を発行して投資家から資金を調達する方法です(お金を直接投資家から調達するため「直接」金融なんですね)。
2.は、適切。金融機関等からの資金調達には、手形貸付(借用書の代わりに手形を差し入れる)、証書貸付(借用証書を差し入れる)および当座貸越(当座預金が残高不足でも銀行が支払う)などの手段があります。
3.は、不適切。金融機関や取引先等の特定の投資家が引き受ける形態の社債は、私募債といいます。
公募債は、特定の投資家に限定せずに、不特定多数の投資家に募集する債券です。
4.は、適切。ファクタリングとは、企業が「未回収の商品代金」といった売掛債権を他者に売り渡すことです(買い取った者が債権回収を行う)。
売り渡した企業は、売掛債権の償還期日前に、資金化することが可能となります。
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