2級FP過去問解説　問9　2024年1月学科

下記＜Ａ社の貸借対照表＞に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、Ａ社の売上高は年間７.５億円であるものとする。

＜Ａ社の貸借対照表＞ （単位：百万円）


１．Ａ社の自己資本比率は、３０％である。

２．Ａ社の流動比率は、１２０％である。

３．Ａ社の総資本回転率は、０.８回である。

４．Ａ社の固定比率は、２００％である。

企業の決算書に関する問題です。

１．は、適切。自己資本比率は、総資産に対する自己資本の割合です。
計算式：自己資本比率＝自己資本÷総資産×100
よってA社の自己資本比率＝純資産180÷総資産600×100＝30％

２．は、適切。流動比率=流動資産÷流動負債×100（％）で、流動負債（1年以内に返済すべき負債）に対する流動資産（短期間で換金可能な資産）の割合を示しているため、流動比率が高いほど、その企業の財務の安全性が高いといえます。
よってA社の流動比率＝流動資産240／流動負債200×100＝120％です。

３．は、不適切。総資本回転率は、総資本をどれだけ効率的に使っているかを示すもので、総資本が売上高によって何回新しいものになるか、を回転数で表します。
計算式は、総資本回転率＝売上高÷総資本です。
よってA社の総資本回転率＝7.5億円÷600百万円
　　　　　　　　　　　　＝7.5億円÷6億円＝1.25回

４．は、適切。固定比率＝固定資産÷自己資本×100（％）で、設備投資等の固定資産への投資が、自己資本でどの程度賄われているかを判断する指標です。
よってA社の固定比率＝360÷180×100＝200％

よって正解は、３．

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