問21 2023年9月学科
問21 問題文択一問題
景気動向指数および全国企業短期経済観測調査(日銀短観)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.景気動向指数は、生産、雇用などさまざまな経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって作成された指標であり、ディフュージョン・インデックス(DI)を中心として公表される。
2.景気動向指数に採用されている系列は、おおむね景気の1つの山もしくは谷が経過するごとに見直しが行われている。
3.日銀短観は、日本銀行が全国約1万社の企業を対象に、四半期ごとに実施する統計調査であり、全国の企業動向を的確に把握し、金融政策の適切な運営に資することを目的としている。
4.日銀短観で公表される「業況判断DI」は、回答時点の業況とその3ヵ月後の業況予測について、「良い」と回答した企業の社数構成比から「悪い」と回答した企業の社数構成比を差し引いて算出される。
問21 解答・解説
経済指標に関する問題です。
1.は、不適切。景気動向指数とは、景気の現状把握と将来予測のため、内閣府が発表している指標で、生産や雇用などの経済活動における重要で景気に敏感に反応する「先行」・「一致」・「遅行」の3つの指数の動きを統合したものです。景気動向指数は、景気変動の大きさやテンポ(量感)を示すCI(コンポジット・インデックス)を中心に公表されますが、景気の各経済部門への波及の度合い(波及度)を示すDI(ディフュージョン・インデックス)も参考指標として公表されています。
2.は、適切。景気動向指数を構成する経済指標は、経済動向や景気変動のパターンに対応するために、景気の山・谷がを経過する毎に点検し、必要に応じて見直しが行われています。
3.は、適切。日銀短観(全国企業短期経済観測調査)は、日銀が年4回、約1万社を対象に実施する、短期の業況についてのアンケート調査で、金融政策の適切な運営のため、統計法に基づいて行われる調査先企業に回答義務がない届出統計調査です。
4.は、適切。業況判断DIとは、簡単に言うと、景気について「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数値です。
よって正解は、1.
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