問30 2023年5月学科

問30 問題文と解答・解説

問30 問題文択一問題

金融商品の取引等に係る各種法令に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、「金融サービスの提供に関する法律」を金融サービス提供法という。

1.金融サービス提供法において、金融サービス仲介業の登録を受けた事業者は、銀行業・金融商品取引業・保険業・貸金業に係る金融サービスのうち、顧客に対し高度に専門的な説明を必要とする金融サービスを仲介することが認められている。

2.金融商品取引法において、金融商品取引業者等が顧客と金融商品取引契約を締結しようとするときは、原則として、あらかじめ、重要事項を記載した契約締結前交付書面を交付することが義務付けられている。

3.大阪取引所における金、白金などのコモディティを対象とした市場デリバティブ取引は、金融商品取引法の適用対象となる。

4.消費者契約法において、消費者が事業者の一定の行為により誤認または困惑し、それによって消費者契約の申込みまたは承諾の意思表示をしたときは、消費者はこれを取り消すことができるとされている。

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問30 解答・解説

消費者契約法・金融商品取引法・金融サービス提供法に関する問題です。

1.は、不適切。金融サービス提供法により、金融サービス仲介業の登録を受けると、1つの登録で銀行・証券・保険・貸金業のすべての分野のサービスを仲介可能となりますが、仕組預金やデリバティブ商品・変額保険等の、顧客に対して高度に専門的な説明を必要とする金融サービスは仲介できないとされています。

2.は、適切。金融商品取引法により、金融商品取引業者は、金融商品取引契約の締結前に顧客に重要事項を記載した契約締結前交付書面を交付する必要があります。なお、説明不要と意思表示した顧客であっても、説明(書面交付)義務があります(義務免除なし)。

3.は、適切。金融商品取引法の規制対象は、投資性のある金融商品(債券・株式・投信・デリバティブ等)で、有価証券関連のデリバティブ取引だけでなく、金・プラチナ・原油・大豆等の特定の範囲のコモディティを対象とした商品関連市場デリバティブ取引(商品先物取引・商品先物オプション取引)など、幅広いデリバティブ取引が規制対象です。

4.は、適切。業者によって消費者が誤認・困惑した上での契約は、消費者契約法により、取消可能です。

よって正解は、1.

問29             問31

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