問60 2023年1月学科

問60 問題文と解答・解説

問60 問題文択一問題

相続税の納税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.相続により土地を取得した者がその相続に係る相続税について延納を申請する場合、一定の要件を満たせば、その相続により取得した土地以外の土地を延納の担保として提供することができる。

2.相続税は金銭による一括納付が原則であるが、一括納付や延納による金銭の納付が困難な場合、納税義務者は、その納付を困難とする金額を限度に物納を申請することができる。

3.物納に充てることができる財産の種類には順位があり、不動産と上場株式はいずれも第1順位に分類されている。

4.「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の適用を受けた宅地等を物納する場合の収納価額は、特例適用前の価額である。

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問60 解答・解説

相続税の物納に関する問題です。

1.は、適切。相続税の延納の担保は、適格なものであれば相続財産でも可能であり、また相続人自身の財産や共同相続人または第三者が所有している財産であっても担保として提供できます。
もちろん、自身の財産以外の場合は所有者の同意が必要ですが。

2.は、適切。相続税は一括納付が原則ですが、相続税額が10万円を超え、金銭納付が困難な理由がある場合には、延納が認められます。さらに、延納したとしても、相続税の金銭納付が困難な理由がある場合には、物納が認められます(金銭納付困難な金額が限度)。

3.は、適切。物納できる財産には順位があり、第1順位は国債、地方債、船舶、不動産、上場株式(不動産・上場株式にはさらに順位劣後するもの有り)、第2順位は社債、非上場株式、第3順位は動産とされています。

4.は、不適切。物納財産の収納価額は、相続税評価額となるため、小規模宅地等の特例を受けている場合、原則として特例適用後の価額となります。

よって正解は、4.

問59             目次

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