問49 2022年5月学科
問49 問題文択一問題
不動産の有効活用の手法の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.事業受託方式は、土地の有効活用の企画、建設会社の選定や当該土地上に建設された建物の管理・運営等をデベロッパーに任せ、建設資金の調達や返済は土地所有者が行う方式である。
2.等価交換方式は、土地所有者とデベロッパーの共同事業として、土地所有者が土地を出資し、デベロッパーが建設資金を出資して建物を建て、それぞれの出資比率に応じて土地や建物を取得する方式である。
3.建設協力金方式では、土地所有者が土地の上に建物を建てる際に、事業者が土地所有者に資金を提供するため、当該建物の所有名義は事業者となる。
4.定期借地権方式では、土地所有者は土地を一定期間貸し付けることにより地代収入を得ることができ、当該土地上に建設される建物の建設資金を負担する必要がない。
問49 解答・解説
土地の有効活用方法に関する問題です。
1.は、適切。事業受託方式は、土地の権利者が自分で資金調達し、マンション等の建設・管理・運営といった事業のいっさいをデベロッパーに任せる方法ですので、建設資金の調達だけは権利者自身で行う必要があります。
権利をそのまま維持でき、建物も土地所有者名義になり、業務負担もありませんが、資金負担大です。
2.は、適切。等価交換方式とは、土地の権利者が、権利の一部または全部をデベロッパーに譲渡し、代わりにデベロッパーが建てたマンション等の一部を取得する方法です。
3.は、不適切。建設協力金方式とは、建物は土地所有者が建設し、その建物に入居予定のテナント等から貸与された保証金や建設協力金を、建設資金の全部または一部に充当して建物を建設する事業方式です。
建設協力金方式は、権利をそのまま維持でき、建物も土地所有者名義になって資金負担も少ないため、郊外のロードサイドの店舗などでよく利用されます。
4.は、適切。定期借地権方式とは、土地に定期借地権を設定し、他者に土地を貸すことで有効活用する方法です(土地上の建物の所有名義は借地権者)。
資金負担無しで権利を維持できますが、一般に地代収入は他の方式による収益よりも低いです。
よって正解は、3.
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