問16 2022年5月学科

問16 問題文と解答・解説

問16 問題文択一問題

任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。

1.対物賠償保険では、被保険自動車を運転中に、父の自宅の車庫に誤って衝突して車庫を損壊させた場合、補償の対象となる。

2.対人賠償保険では、被保険自動車を運転中に、対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険等によって補償される部分を除いた額が補償の対象となる。

3.人身傷害保険では、被保険者が被保険自動車を運転中に起こした交通事故で死傷した場合、被保険者の過失割合にかかわらず、当該損害額が保険金額を限度として補償の対象となる。

4.一般条件の車両保険では、被保険自動車が洪水で水没した場合、補償の対象となる。

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問16 解答・解説

任意保険に関する問題です。

1.は、不適切。対物賠償保険は、自動車事故で他人の車やモノなどに損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合に保険金が支払われる保険ですが、運転者自身・父母・配偶者・子に対する損害に対しては、補償対象外です(対人賠償も同じ)。よって、父の自宅の車庫に対して運転者が接触事故を起こしても、対物賠償の補償対象外です。

2.は、適切。対人賠償責任保険で支払われる保険金は、自賠責保険の補償額を超えた分の損害額(上限は保険金額)です。

3.は、適切。人身傷害補償保険で支払われる保険金は、自動車事故における自己の過失部分も含め、損害額全額が支払い対象です。

4.は、適切。車両保険は、盗難または衝突、接触、火災、爆発、台風、洪水などの偶然な事故による契約車両の損害に対して補償されますが、補償範囲が広い「一般条件」の契約と補償範囲が狭い「車対車+A」「エコノミー」の契約があり、一般条件の車両保険では、電柱等への衝突といった単独事故や当て逃げによる損害も補償されるのに対し、車対車+Aやエコノミーでは車同士や偶然な事故による損害を補償し、単独事故や当て逃げは補償対象外となります(その分保険料は安くなります)。
従って、一般条件・「車対車+A」・「エコノミー」のいずれも、台風・洪水は偶然な事故による損害として、補償対象です。

よって正解は、1.

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