問7 2022年1月実技中小事業主資産相談業務

問7 問題文と解答・解説

問7 問題文

《設例》の貸借対照表に基づき、X社の経営指標等に関する次の記述(1)〜(4)について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。なお、純資産と自己資本は同額、(3)、(4)で使用する利益は当期純利益とし、計算結果は表示単位の小数点以下第2位を四捨五入している。また、記載のない事項については考慮しないものとする。

(1)X社の流動比率は127.7%であるが、一般に、この比率が100%を下回っていると、短期の支払能力に懸念があるものとされる。

(2)X社の固定長期適合率は162.5%であるが、一般に、この比率が100%を上回っていると、長期の支払能力に懸念があるものとされる。

(3)X社の総資産利益率は2.0%であり、この数値は、売上高利益率に総資産回転率を乗じた数値に等しい。

(4)X社の自己資本利益率は10.4%であり、この数値は、自己資本比率に総資産利益率を乗じた数値に等しい。

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問7 解答・解説

企業の財務の安全性を示す指標に関する問題です。

(1)は、○。流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)で、流動負債(1年以内に返済すべき負債)に対する流動資産(短期間で換金可能な資産)の割合を示しているため、流動比率が高いほど、その企業の財務の安全性が高いといえます(100%を下回っていると、流動資産よりも流動負債の方が多く、短期の支払能力に懸念があることになります)。
X社の流動比率=流動資産166,000÷流動負債130,000×100(%)=127.69…→127.7%

(2)は、×。固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+自己資本)×100(%)で、固定資産に投資した資金が長期資金でどれだけまかなわれているかを示しているため、100%を超えていると、短期資金の一部を固定資産の購入に回していることになり、資金繰りが良くないことを示します。
貸借対照表上では、自己資本= 純資産合計ですから、
X社の固定長期適合率=固定資産78,000÷(固定負債66,000+自己資本48,000)×100
          ≒68.42%

(3)は、○。総資産利益率(ROA)は、企業が所有している財産である総資産を使って、どれだけ利益を上げられているかを示す指標です。
総資産当期純利益率=当期純利益÷総資産×100
X社の総資産当期純利益率=5,000千円÷244,000千円×100=2.049…→2.0%
ここで、
売上高利益率=当期純利益÷売上高×100 であり、
総資産回転率=売上高÷総資産 ですので、
総資産当期純利益率=当期純利益÷総資産×100=売上高利益率×総資産回転率 となります。

(4)は、×。ROE(自己資本利益率)とは、自己資本を使ってどれだけ利益を上げたかを示します。
ROE(%)=当期純利益/自己資本×100
よって、X社のROE=5,000千円/48,000千円×100=10.41…→10.4%
ここで、
自己資本比率=自己資本÷総資産×100 であり、
総資産利益率(ROA)=当期純利益÷総資産×100 ですので、
よって、総資産当期純利益率に自己資本比率の逆数を乗じると、ROEを求めることができます。
ROA×自己資本比率の逆数=(当期純利益/総資産)×(総資産/自己資本)=当期純利益/自己資本=ROE

第3問             問8

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