問14 2021年9月実技資産設計提案業務

問14 問題文と解答・解説

問14 問題文

岡さん(58歳)は、自身を記名被保険者として契約している自動車保険の契約更新案内(下記<資料>参照)のプランおよび補償内容について、FPの大地さんにアドバイスを求めた。大地さんが述べた次の(ア)〜(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。なお、<資料>に記載のない特約については考慮しないものとする。

<資料:自動車保険 契約更新のご案内>


(ア)「更新プランAでは、岡さんが被保険自動車を運転中に単独事故を起こしたことによる被保険自動車の損害は補償の対象となります。」

(イ)「岡さんが被保険自動車を運転中の事故でケガを負った場合、岡さんの過失割合にかかわらず、治療費用が補償の対象となるのは更新プランBと更新プランCです。」

(ウ)「運転免許証を取得した岡さんの長女(同居で19歳)が被保険自動車を運転して対物事故を起こした場合、更新プランA、更新プランB、更新プランCのいずれであっても補償の対象になります。」

(エ)「更新プランCでは、岡さんが自転車で買い物へ行く途中に、他人と接触し、ケガをさせてしまい法律上の損害賠償責任を負担した場合についても補償の対象となります。」

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問14 解答・解説

任意保険に関する問題です。

(ア)は、×。車両保険は、盗難または衝突、接触、火災、爆発、台風、洪水などの偶然な事故による契約車両の損害に対して、補償されますが、補償範囲が広い「一般条件」の契約と補償範囲が狭い「車対車+A」「エコノミー」の契約があり、一般条件の車両保険では、電柱等への衝突といった単独事故や当て逃げによる損害も補償されるのに対し、車対車+Aやエコノミーでは車同士や偶然な事故を補償し、単独事故や当て逃げは補償対象外となります(その分保険料は安くなります)。
本問の更新プランAは、車両保険がエコノミー型であるため、単独事故による車両の損害は補償対象外です。

(イ)は、○。人身傷害(補償)保険で支払われる保険金は、自動車事故における自己の過失部分も含め、損害額全額が支払い対象です。
本問の更新プランBとCは、人身傷害保険が付帯されているため、過失割合に関わらず治療費用が補償対象です。

(ウ)は、×。自動車保険は、補償対象を運転する人の年齢で限定することで、保険料負担を抑えることが可能ですが、家族限定契約にしていたとしても、年齢制限外の人が運転した場合には事故を起こしても補償対象外となるため、注意が必要です。
本問の場合、更新プランAとBは35歳以上補償の運転者年齢条件が適用されているため、同居の親族であっても、35歳未満の人が運転した場合には、補償対象外です。

(エ)は、○。個人賠償特約や個人賠償責任補償特約は、日常生活における偶発的な事故による賠償責任を補償するものですので、自転車事故で他人にケガを負わせてしまった場合も補償対象となります。

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