問28 2021年9月学科

問28 問題文と解答・解説

問28 問題文択一問題

アセットアロケーションに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.アセットアロケーションとは、投資資金を複数の資産クラス(株式、債券および不動産等)に配分することである。

2.アセットアロケーションを決める際に、外貨建ての金融商品は、為替の変動リスクやカントリーリスクなどもあるため、投資対象には含めない。

3.各資産クラスの投資金額ではなくリスク量が同等になるように配分比率を調整するリスクパリティ運用(戦略)においては、特定の資産クラスのボラティリティが上昇した場合、当該資産を売却する。

4.運用期間を通して、定められた各資産クラスの投資金額の配分比率を維持する方法の一つとして、値上がりした資産クラスを売却し、値下がりした資産クラスを購入するリバランスという方法がある。

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問28 解答・解説

ポートフォリオ理論に関する問題です。

1.は、適切。アセットアロケーションは、様々なリスクを低減しながら安定したリターンを目指すため、投資資金を国内外の株式・債券・不動産等といった、複数の資産クラスに配分することであり、現代ポートフォリオ理論に基づく投資戦略の1つです。

2.は、不適切。アセットアロケーションを考える際は、自国通貨建ての金融商品だけでなく、将来の自国通貨安やカントリーリスクにも備えるため、外貨建ての金融商品への投資も検討に値します。

3.は、適切。ポートフォリオ理論では、予想収益率の平均値を期待収益率、予想収益率の期待収益率からのばらつき度合いをリスクと考えるため、ボラティリティ(価格変動の激しさ)の上昇はリスク量の増大につながることから、リスク量を同等に保つ配分比率を目指すリスクパリティ運用(戦略)を採用する場合、ボラティリティが上昇した資産クラスの一部を売却することが必要です。

4.は、適切。当初のバランスの取れたアセットアロケーションも、運用期間が経過するにつれて、値上がりした資産クラスは運用資産全体における割合が増加し、値下がりした資産クラスの割合は減少するため、配分比率が偏ってくることから、値上がりした資産クラスを売却し、値下がりした資産クラスを購入するリバランスを行うことで、資産の配分比率を維持することが可能です。

よって正解は、2.

問27             問29

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