問24 2021年9月学科
問24 問題文択一問題
各種債券の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.早期償還条項が付いている株価指数連動債は、参照する株価指数の変動によって償還金額などが変動し、満期償還日よりも前に償還されたり償還金額が額面金額を下回ったりする可能性がある債券である。
2.転換社債型新株予約権付社債は、発行時に決められた転換価額で株式に転換することができる権利が付いた債券である。
3.デュアルカレンシー債は、購入代金の払込みおよび利払いの通貨と、償還される通貨が異なる債券である。
4.ゼロ・クーポン債は、利子(クーポン)の支払いがなく、額面金額で発行され、額面金額よりも高い金額で償還される債券である。
問24 解答・解説
債券の仕組み・特徴に関する問題です。
1.は、適切。株価指数連動債は、日経平均やS&P500等の参照する株価指数の変動によって償還金額や利率が変動する債券で、早期償還条項が付いている場合には、満期前に償還されたり償還金額が額面を下回る可能性があります。
2.は、適切。転換社債型新株予約権付社債(CB)は、事前に決められた特定の価格(転換価額)で株式に転換可能な権利が付いた債券です。
※CB=Convertible Bond
株式への転換権があるため、利率は普通社債より低いものの、利払いを受けながら株価の値上がり益を狙うことができます。
3.は、適切。デュアル・カレンシー(二重通貨建て)債とは、購入代金の払込みと利払いの通貨が同じで、償還されるときの通貨が異なる債券です(日本国内なら、「払込み=円建て」・「利払い=円建て」・「償還=外貨建て」、となります)。
通常の外国債券と異なり、為替変動リスクを元本部分のみに限定した債券で、逆に為替変動リスクを利払いのみに限定した債券を、リバース・デュアル・カレンシー債(逆二重通貨建て債)といいます(「払込み=円建て」・「利払い=外貨建て」・「償還=円建て」)。
4.は、不適切。ゼロクーポン債とは、額面から利子相当分を割り引いた価格で発行され、満期時には額面で償還される債券です。額面と発行価額との差額が利子に相当しますが、償還日まで利払いがないのが特徴で、割引債ともいわれます(一般に海外で発行される割引債をゼロクーポン債といいます)。
よって正解は、4.
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