問10 2021年5月学科
問10 問題文択一問題
中小企業による金融機関からの資金調達に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.手形貸付は、借入れについての内容や条件等を記載した金銭消費貸借契約証書によって資金を調達する方法である。
2.インパクトローンは、米ドル等の外貨によって資金を調達する方法であり、その資金使途は限定されていない。
3.ABL(動産・債権担保融資)は、企業が保有する売掛債権等の債権や在庫・機械設備等の動産を担保として資金を調達する方法である。
4.信用保証協会保証付融資(マル保融資)の対象となる企業には、業種に応じた資本金または常時使用する従業員数の要件がある。
問10 解答・解説
企業の資金調達に関する問題です。
1.は、不適切。金融機関等からの資金調達には、手形貸付(借用書の代わりに手形を差し入れる)、証書貸付(借用証書を差し入れる)および当座貸越(当座預金が残高不足でも銀行が支払う)などの手段があります。
問題文の金銭消費貸借契約証書による資金調達は、証書貸付のことです。
2.は、適切。インパクトローンは、企業等が為替リスクを回避する等のために、外貨で資金調達する方法で、その資金使途は限定されていません。
インパクトローンは和製英語で、使途が限定されているタイドローンや、特定プロジェクト開発のための貸付であるプロジェクトローンと区別するために使われます。
3.は、適切。ABL(アセット・ベースト・レンディング、動産・債権担保融資)は、企業の売掛金等の債権や在庫等の資産を担保として、融資を受ける資金調達方法で、担保資産の対象は、牛や豚等の家畜、米・ワイン等の食料品在庫、特許や商標等の知的財産等、多岐にわたります。
4.は、適切。信用保証協会のマル保融資は、信用保証協会による保証が付いた融資で、業種に応じた資本金・従業員数の要件を満たす中小企業が対象です。
よって正解は、1.
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