2級FP過去問解説　問1　2020年9月実技（資産設計）

ファイナンシャル・プランナーには執筆や講演などの業務もあり、著作権についての理解が必要である。著作権法に基づく著作権の保護に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

１．５０名のファイナンシャル・プランナーが参加する勉強会において、他人の著作物をコピーして教材に使用することは私的使用目的に当たり、著作権者の許諾は必要ない。

２．新聞記事をコピーし、生活者向け講演会の資料として配布する場合、参加費が無料であれば、当該新聞社の許諾は必要ない。

３．官公庁の通達を自分の著作物に引用する場合、官公庁の許諾は必要ない。

４．公表された他人の著作物を自分の著作物に引用する場合、内容的に引用部分が「主」で自ら作成する部分が「従」でなければならない。

著作権に関する問題です。

１．は、不適切。自分自身や家族など限られた範囲内であれば、著作権法上の私的使用目的として、著作権者の許諾なしで複製利用が可能ですが、不特定多数に対して配布する目的で他人の著作物を複製することは私的使用目的に該当しないため、著作権者の許諾が必要です。

２．は、不適切。書籍・新聞・雑誌等の内容をコピーして、転載・配布する場合、無料の説明会等であっても、当該コンテンツの著作権者である著者・出版社・新聞社等の許諾が必要です。

３．は、適切。法令・条例・通達・判例等に著作権がありませんので、自由に引用可能です。

４．は、不適切。著作権法上の引用の要件を満たすには、内容的に引用部分が「従」で、自ら作成する部分が「主」であることが必要です。引用部分が大半を占めていると、無断転載として著作権の侵害になることがあります。

従って正解は、3

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