2級FP過去問解説　問2　2020年9月実技（生保顧客）

次に、Ｍさんは、Ａさんに対して、老齢基礎年金の繰下げ支給について説明した。Ｍさんが説明した次の記述(1)〜(3)について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

(1)「老齢基礎年金の支給開始年齢は原則として65歳ですが、Ａさんが66歳に達する前に老齢基礎年金の請求をしない場合、原則として、老齢基礎年金の繰下げ支給の申出をすることができます」

(2)「老齢基礎年金の繰下げ支給の申出を行った場合、繰り下げた月数に応じて年金額が増額されます。仮に、Ａさんが70歳０カ月で老齢基礎年金の繰下げ支給の申出を行った場合、年金の増額率は42％となります」

(3)「老齢基礎年金の繰下げ支給の申出は、老齢厚生年金の繰下げ支給の申出と同時に行わなければならず、どちらか一方のみを繰り下げることはできません」

年金の繰下げに関する問題です。

(1)は、○。年金の繰下げができるのは、66歳到達以後です。

(2)は、○。支給繰下げをした場合、年金は１カ月当たり0.7％増額されます。
65歳からの年金を、5年（60月）繰下げて70歳から受給することで、増額率は最大42％となります。
繰下げによる増額率＝5年×12月×0.7％＝42％

(3)は、×。年金の支給繰下げは、老齢基礎年金と老齢厚生年金の同時繰下げや、いずれか一方だけの繰下げも可能です。

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