問23 2020年9月学科
問23 問題文択一問題
上場投資信託(ETF)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.ETFの売買には、上場株式と同様に売買委託手数料が発生するが、非上場の投資信託とは異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。
2.インバース型のETFは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用される。
3.証券取引所を通じて行うETFの売買取引では、現物取引のほか、信用取引も行うことができる。
4.ETFの分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)があり、税法上、普通分配金は課税対象となり、元本払戻金(特別分配金)は非課税である。
問23 解答・解説
ETF(上場投資信託)の取引に関する問題です。
1.は、不適切。ETF(上場投資信託)は、投資家による投信の申込や解約・売却が運用会社による株式の売買に直接影響せず、受益証券を投資家間で売買する形式であるため、売買時の証券会社への委託手数料が発生し、他の非上場の投信よりも低額の運用管理費用(信託報酬)が発生します。
2.は、不適切。ETF(上場投資信託)には、日経平均やTOPIX等の「指標の日々の変動率×プラス倍数」として算出される指数に連動するレバレッジ型(株価が上がるときも下がるときも倍数の値動き)や、「指標の日々の変動率×マイナス倍数」として算出される指数に連動するインバース型(指標と逆向きに倍数の値動き)があります。
3.は、適切。ETF(上場投資信託)は、通常の株式と同様に、指値注文や成行注文、信用取引が可能です。
4.は、不適切。ETF(上場投資信託)の分配金は、株式の配当金と同様に、分配金全額が課税対象です。
これに対し、投資信託の分配金には普通分配金と元本払戻金(特別分配金)があり、利益が出た分の普通分配金は課税対象となりますが、投信の価格が元本を下回ったときの分配金(元本払戻金(特別分配金))は、元本の取り崩しに相当するため、利益が出ているわけではないとして非課税となります。
よって正解は、3.
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