問26 2020年1月学科
問26 問題文択一問題
一般的な外貨預金の仕組みと特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示するTTBである。
2.為替先物予約を締結していない外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円高になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上する。
3.外貨定期預金の預入期間中に為替先物予約を締結し、満期時に為替差益が生じた場合には、当該為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。
4.為替先物予約を締結していない外貨定期預金を満期時に円貨で払い戻した結果生じた為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。
問26 解答・解説
外貨建て金融商品の取引に関する問題です。
1.は、適切。顧客が円を外貨に換える際の為替レートはTTSで、顧客が外貨を円に換える際の為替レートがTTBです。
TTS…「顧客が円売り」もしくは「銀行が外貨売り」ですので、「売り」=Sell
TTB…「顧客が円買い」もしくは「銀行が外貨買い」ですので、「買い」=Buy
2.は、不適切。外貨預金のように、外貨建て金融商品は、為替が円安になると、円換算では為替差益が発生するため、円換算の投資利回りは上昇します。反対に、為替が円高になると、円換算では為替差損が発生するため、円換算の投資利回りは下落してしまいます。
なお、為替予約とは、満期時の為替レートをあらかじめ決めておくこと(為替先物予約)で、為替予約を付けた外貨預金は、満期時の円での受取額を事前に確定しておくことができます。
3.は、適切。為替予約のない外貨預金や、預入期間中に為替予約を締結した外貨預金の為替差益は、雑所得として総合課税の対象です。
これに対し、預入時に為替予約をした外貨預金(為替先物予約付外貨預金(満期時の為替レートを予約した外貨預金))の場合は、利子と為替差益も含めて20.315%の源泉分離課税です。
4.は、適切。「為替予約のない外貨定期預金」とは、いわゆる普通の外貨預金です。外貨預金の為替差益は、雑所得として総合課税の対象です。
よって正解は、2.
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