問5 2019年5月実技資産設計提案業務
問5 問題文
西山さんはHE投資信託を新規募集時に500万口購入し、特定口座(源泉徴収口座)で保有して収益分配金を受け取っている。下記<資料>に基づき、西山さんが保有するHE投資信託に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値の組み合わせとして、正しいものはどれか。
<資料>
[HE投資信託の商品概要(新規募集時)]
投資信託の分類:追加型国内公募株式投資信託
決算および収益分配:年1回
申込価格:1口当たり1円
申込単位:1万口以上1口単位
購入時手数料(税込み):購入金額1,000万円未満2.70%
購入金額1,000万円以上2.16%
運用管理費用(信託報酬)(税込み):純資産総額に対し年1.620%
信託財産留保額:1口につき解約請求日の翌営業日の基準価額に0.3%を乗じた額
[西山さんが保有するHE投資信託の収益分配金受取時の運用状況(1万口当たり)]
収益分配前の個別元本:10,000円
収益分配前の基準価額:13,000円
収益分配金 :2,000円
収益分配後の基準価額:11,000円
・西山さんが、HE投資信託を新規募集時に500万口購入した際に、支払った購入時手数料(税込み)は( ア )円である。
・西山さんが保有するHE投資信託の収益分配金受領後の個別元本(1万口当たり) は( イ )円である。
1.(ア)108,000 (イ) 8,000
2.(ア)108,000 (イ) 10,000
3.(ア)135,000 (イ) 8,000
4.(ア)135,000 (イ) 10,000
問5 解答・解説
投資信託の購入時手数料・分配金に関する問題です。
投資信託を購入する場合、販売手数料がかかる場合があります(無料の投信(ノーロード投信)もあります。)。
販売手数料=投資信託の購入額×販売手数料率
本問では、「購入時手数料(税込):購入金額1,000万円未満2.70%、1,000万円以上2.16%」とあり、「申込価格:1口当たり1円」ですから、500万口購入する場合、購入金額は500万円となります。
よって、購入時手数料は、
500万円×2.70%=135,000円
追加型の株式投資信託で、収益分配金支払後の基準価額が受益者の個別元本(収益分配金支払前)よりも低い場合、分配金は元本払戻金(特別分配金)として非課税となります。
つまり、投信の価格が元本を下回ったときの分配金は、元本の取り崩しに相当するため、利益が出ているわけではないとして非課税になるわけです。
逆に、収益分配金支払後の基準価額が受益者の個別元本(収益分配金支払前)よりも高い場合、分配金は普通分配金として課税対象となります。
よって、西山さんの収益分配金支払前の個別元本=10,000円で、収益分配金支払後の基準価額=11,000円ですから、分配金2,000円は全て普通分配金となります。
また、収益分配金落ち後の個別元本=収益分配金落ち前の個別元本−元本払戻金 です。
よって、収益分配金落ち後の氷室さんの個別元本=10,000円−0円=10,000円となります。
よって正解は、4.(ア)135,000 (イ)10,000
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