問23 2019年5月学科

問23 問題文と解答・解説

問23 問題文択一問題

固定利付債券の利回り(単利・年率)と市場金利の変動との関係に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、手数料、経過利子、税金等については考慮しないものとする。

表面利率が0.3%、償還年限が10年の固定利付債券(以下「債券A」という)が額面100円当たり100円で新規に発行された。発行から3年後に中央銀行の金融政策により市場金利が上昇したのに連動して債券Aの最終利回りも0.5%に上昇した。このとき、債券Aを新規発行時に購入し、償還まで保有する場合の応募者利回りは0.3%( ア )。また、債券Aを新規発行時に購入し、発行から3年後に売却する場合の所有期間利回りは0.3%( イ )

1.(ア)で変わらない (イ)よりも低くなる

2.(ア)よりも高くなる (イ)よりも低くなる

3.(ア)で変わらない (イ)で変わらない

4.(ア)よりも高くなる (イ)で変わらない

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問23 解答・解説

債券の利回りに関する問題です。

応募者利回りとは、新発債を償還期限まで保有していた場合の利回りですが、単利の利回りの計算式は、
利回り(%)=(1年間の収益合計/投資金額)×100 です。
※1年間の収益=1年分の利子+1年当たりの差益

1年分の利子  :額面100円×0.3%=0.3円
1年当たりの差益:(償還価格100円−発行価格100円)/所有期間3年=0円
1年間の収益合計:利子0.3円+差益0円=0.3円
利回り(%)=(収益合計0.3円/投資金額100円)×100=0.3%

本問の場合、途中で市場金利が上昇していますが、購入した債券自体の利率が上がるわけではありませんので、中途売却せずに償還期限まで保有していた場合には、応募者利回りに変化はありません

また、所有期間利回りとは、既発債を償還期限前に売却した場合の利回りですが、発行から3年目(残存期間7年)で市場金利が上昇しています。
債券の価格は、市場金利が上昇すると下落し、市場金利が低下すると上昇しますので、3年目で売却するときには、債券Aの価格は発行時よりも下落しているはずです。
よって、利率は0.3%で変わらないものの、債券Aの価格下落で売却損が発生するため、市場金利が上昇すると所有期間利回りは応募者利回りよりも低くなります

本問の正解を導くだけならここまでの説明で十分ですが、最終利回りが0.5%に上昇したときの債券Aの価格も算出可能です。
最終利回りとは、既発債を償還期限まで保有していた場合の利回りです。

1年分の利子  :額面100円×0.3%=0.3円
1年当たりの差益:(償還価格100円−購入価格●●円)/所有期間7年
1年間の収益合計:利子0.3円+差益
利回り(%)=(収益合計/投資金額●●円)×100=0.5%

⇒0.5%×●●円={0.3円+(償還価格100円−購入価格●●円)/所有期間7年}×100
⇒●●円×0.5%/100=0.3円+(償還価格100円−購入価格●●円)/所有期間7年
⇒●●円×0.5%/100×7年=0.3円×7年+(償還価格100円−購入価格●●円)
⇒●●円×0.5%/100×7年+●●円=102.1円
⇒●●円=102.1円/(1+0.5%/100×7年)
    =98.647…≒98.65円(小数点以下第3位四捨五入)

従って、発行価格100円だった債券Aは、市場金利の上昇に伴い価格が98.65円に下落し、その結果最終利回りは0.5%に上昇したわけです。

よって正解は、1.

問22             問24

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