問50 2019年1月学科
問50 問題文択一問題
不動産の有効活用の手法等の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.事業受託方式は、土地有効活用の企画、建設会社の選定、当該土地上に建設された建物の管理・運営および建設資金の調達のすべてをデベロッパーに任せる方式である。
2.建設協力金方式は、建設する建物を借り受ける予定のテナント等から、建設資金の全部または一部を借り受けてビルや店舗等を建設する方式である。
3.等価交換方式では、土地所有者は建物の建設資金を負担する必要はないが、土地の所有権の一部を手放すことにより、当該土地上に建設された建物の全部を取得することができる。
4.定期借地権方式では、土地を一定期間貸し付けることによる地代収入を得ることができ、借地期間中の当該土地上の建物の所有名義は土地所有者となる。
問50 解答・解説
土地の有効活用方法に関する問題です。
1.は、不適切。事業受託方式は、土地の権利者が自分で資金調達し、マンション等の建設・管理・運営といった事業のいっさいをデベロッパーに任せる方法ですので、建設資金の調達だけは権利者自身で行う必要があります。
権利をそのまま維持でき、建物も土地所有者名義になり、業務負担もありませんが、資金負担大です。
2.は、適切。建設協力金方式とは、建物は土地所有者が建設し、その建物に入居予定のテナント等から貸与された保証金や建設協力金を、建設資金の全部または一部に充当して建物を建設する事業方式です。
建設協力金方式は、権利をそのまま維持でき、建物も土地所有者名義になって資金負担も少ないため、郊外のロードサイドの店舗などでよく利用されます。
3.は、不適切。等価交換方式とは、土地の権利者が、権利の一部または全部をデベロッパーに譲渡し、代わりにデベロッパーが建てたマンション等の一部を取得する方法です。建設された建物の全てを取得できるわけではありません。
4.は、不適切。定期借地権方式とは、土地に定期借地権を設定し、他者に土地を貸すことで有効活用する方法です。
資金負担無しで権利を維持できますが、一般に地代収入は他の方式による収益よりも低く、借地期間中の土地上の建物の所有名義は、借地権者となります。
よって正解は、2.
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