問55 2018年9月学科
問55 問題文択一問題
民法で規定する相続の承認および放棄に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.相続の放棄をしようとする者が一人でもいる場合は、相続の開始があったことを知った時から原則として3ヵ月以内に、共同相続人全員が、家庭裁判所に対して、相続の放棄をする旨を申述しなければならない。
2.推定相続人が相続の開始前に相続の放棄をしようとする場合は、家庭裁判所に対してその旨を申述して許可を受ける必要がある。
3.限定承認をしようとする場合、相続の開始があったことを知った時から原則として3ヵ月以内に、その旨を家庭裁判所に相続人全員が共同して申述しなければならない。
4.相続人が相続の放棄をした場合、放棄をした者の子が、放棄をした者に代わって相続人となる。
問55 解答・解説
相続の承認と放棄に関する問題です。
1.は、不適切。相続の限定承認は、相続の開始のあったことを知ったときから3ヶ月以内に、相続人全員で家庭裁判所に申述しなければなりませんが、相続の放棄は、単独で行うことができます(限定承認同様、相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する)。
2.は、不適切。相続人は、相続の開始前(被相続人の生前)に相続の放棄をすることはできません。
3.は、適切。限定承認は、相続の開始のあったことを知ったときから3ヶ月以内に、相続人全員で家庭裁判所に申述しなければなりません。
4.は、不適切。相続放棄すると、「初めから相続人とならなかったもの」としてみなされるため、相続放棄した人に子供がいる場合でも、その子供が代襲相続人にはなりません。
よって正解は、3.
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