問40 2018年9月学科
問40 問題文択一問題
決算書の分析に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.総資本経常利益率は、「売上高経常利益率×総資本回転率」の算式で表すことができる。
2.固定比率は、設備投資等の固定資産への投資が、自己資本によってどの程度賄われているかを判断するための指標であり、一般に、この数値が高い方が財務の健全性が高いと判断される。
3.自己資本比率(株主資本比率)は、総資産に対する自己資本(株主資本)の割合を示したものであり、一般に、この数値が低い方が財務の健全性が高いと判断される。
4.損益分岐点売上高は、「(変動費+固定費)÷限界利益率」の算式によって求めることができる。
問40 解答・解説
企業の決算書に関する問題です。
1.は、適切。総資産(総資本)経常利益率は、売上高経常利益率と使用総資本回転率に分解できます。
売上高経常利益率=経常利益/売上高
使用総資本回転率=売上高/総資本 ですので、
総資産(総資本)経常利益率=売上高経常利益率×使用総資本回転率 となるわけです。
2.は、不適切。固定比率=固定資産÷自己資本×100(%)で、設備投資等の固定資産への投資が、自己資本でどの程度賄われているかを判断する指標です。
固定比率が低い方が、借金をあまりしないで投資できているということですので、望ましい状態といえます(固定比率100%を超えると他人資本に依存)。
3.は、不適切。自己資本比率(株主資本比率)は、総資産に対する自己資本(株主資本)の割合のことで、自己資本比率が高い方が負債の割合が低く、財務の健全性が高いと判断されます。
4.は、不適切。損益分岐点売上高とは、売上高−(変動費+固定費)=0円 のときの売上高で、計算式は、損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率です。
なお、限界利益とは売上高から変動費を差し引いた利益のことで、売上増加時に利益増加に結び付く割合を示したものが限界利益率です。
限界利益率=限界利益÷売上高=(売上高−変動費)÷売上高=1−変動費率
よって正解は、1.
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