問23 2018年5月学科

問23 問題文と解答・解説

問23 問題文択一問題

固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.市場金利の上昇は債券価格の上昇要因となり、市場金利の低下は債券価格の下落要因となる。

2.国内景気が好況期で国内物価が継続的に上昇傾向にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。

3.債券を償還日の直前に売却した場合、売却価格が額面価格を下回ることはない。

4.債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等が履行されない可能性が高まると、当該債券の市場価格は下落する傾向がある。

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問23 解答・解説

債券の仕組み・特徴に関する問題です。

1.は、不適切。一般に、固定利付債(固定金利の債券)の価格は、市場金利が上昇すると下落し、市場金利が低下すると上昇します。
固定金利商品ですから、周りの金利が上がっていても、この商品の金利は変わりませんから、不人気となり価格は下がります。
反対に周りの金利が下がっているときでも、この商品の金利は変わらないため、人気商品となって価格が上昇するわけです。

2.は、不適切。景気好況=企業の業績好調ですから、雇用や所得に対する期待が高まります。その結果消費需要が増加し、物が売れて物価上昇につながり、さらに企業の資金需要が増加することによる市場金利の上昇から、債券価格の下落につながります。

3.は、不適切。債券は償還日になると額面価格で償還されますが、償還日の直前でも常に債券価格は金利動向等で変動するため、額面価格を下回ることがあります。

4.は、適切。債券投資では、債券の発行体である政府・地方自治体・企業等の経営不安・財政難等によって、債務不履行=デフォルト(利払いや償還金の支払遅延・不能)となる可能性が高まることがあります。
この場合、その債券の市場での取引価格は下がりますが、額面上の利率は変わらないため、取引価格に対する利回りは上昇します。

よって正解は、4.

問22             問24

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