問50 2017年5月学科

問50 問題文と解答・解説

問50 問題文択一問題

不動産の有効活用の一般的な手法等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.事業受託方式は、土地有効活用の企画、建設会社の選定、当該土地上に建設された建物の管理・運営および建築資金の調達のすべてをデベロッパーに任せる方式である。

2.サブリース(一括賃貸)方式は、賃貸ビルや賃貸マンションの所有者が不動産業者等に転貸を目的として貸室等を一括賃貸することにより、一定期間の賃料収入の安定確保を目的とする方式である。

3.等価交換方式では、土地所有者は建物の建築資金を負担する必要はないが、土地の所有権の一部を手放すことにより、当該土地上に建設された建物の全部を取得することができる。

4.定期借地権方式では、土地を一定期間貸し付けることによる地代収入を得ることができ、借地期間中の当該土地上の建物の所有名義は土地所有者となる。

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問50 解答・解説

土地の有効活用方法に関する問題です。

1.は、不適切。事業受託方式とは、土地の権利者が自分で資金調達し、マンション等の建設・管理・運営といった事業のいっさいをデベロッパーに任せる方法です。
権利をそのまま維持でき、業務負担もありませんが、資金負担は大きいです。

2.は、適切。サブリース(一括賃貸)方式の場合、所有者と管理会社が一括借上げ契約を締結し、管理会社と入居者が賃貸借契約を締結するため、入居者は管理会社に家賃を支払い、管理会社は所有者に空き室分も含めた一定の保証金を支払うことで、物件の所有者は一定期間の賃料収入を安定的に確保できます(ただしその期間が終わった後も当初の賃料収入が保証されるとは限りません)。

3.は、不適切。等価交換方式とは、土地の権利者が、権利の一部または全部をデベロッパーに譲渡し、代わりにデベロッパーが建てたマンション等の一部を取得する方法です。
自己資金や借入金等の資金負担無しで建物を取得でき、買換えや交換で課税の繰り延べを適用できますが、その後の土地・建物の活用等については共有者全員の同意が必要となります。

4.は、不適切。定期借地権方式とは、土地に定期借地権を設定し、他者に土地を貸すことで有効活用する方法です(土地上の建物の所有名義は借地権者)。
資金負担無しで権利を維持できますが、一般に地代収入は他の方式による収益よりも低いです。

問49             問51

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