問24 2017年5月学科
問24 問題文択一問題
株式の信用取引に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.信用取引は、委託保証金の額の範囲内で行われるため、顧客が委託保証金の額を上回る損失を被ることはない。
2.信用取引には、証券取引所の規則等に基づく一般信用取引と、顧客と証券会社の契約に基づく制度信用取引がある。
3.信用取引における委託保証金は現金に限られており、債券や株式などで代用することはできない。
4.信用取引は、保有していない銘柄であっても、「売り」から取引することができる。
問24 解答・解説
株式の信用取引に関する問題です。
1.は、不適切。信用取引とは、投資家が一定の委託保証金を担保として差し入れて、証券会社から資金や株式を借り入れて株式の売買を行う取引ですので、信用取引で買った株式が下落し、委託保証金維持率割れ(約定価額の20〜40%よりも低い価額)となった場合、追加保証金が必要です。
これがいわゆる「追証(おいしょう)」で、株が買ったときの3分の1くらいの価格になってしまうと、保証金を追加するように証券会社から求められるわけです。
2.は、不適切。信用取引には、一般信用取引と制度信用取引があり、一般信用取引とは、各証券会社がそれぞれで自由に設定するもので、返済期限が長めなのに対し、制度信用取引とは、証券取引所が定めた銘柄を対象に、証券取引所の規則(返済期限は6ヶ月等)に基づく取引です。
3.は、不適切。信用取引の委託保証金は、金銭だけでなく、有価証券で代用することも可能です。
よって、まず現物株を購入し、それを委託保証金として、同銘柄を信用取引することもできます(「2階建て」と呼ばれたりします)。
4.は、適切。信用取引では、「買い」だけでなく、「売り」から取引を開始することも可能です。株式取引では、通常「安く買って高く売る」ことで利益を狙いますが、信用取引では、自分が株を持っていない状態でも証券会社から株を借りた上で「売り」から取引を開始し、後日安く買い戻して株を証券会社に返却した上で、差額を利益とすることが可能です。
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