問11 2017年1月実技中小事業主資産相談業務
問11 問題文
甲土地と乙土地を一体とした土地上に耐火建築物を建築する場合、容積率の上限となる延べ面積を求める下記の〈計算式〉の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な数値を解答用紙に記入しなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
〈計算式〉
1.商業地域部分の延べ面積の限度
・容積率の判定
指定容積率:400%
前面道路の幅員による容積率制限:( 1 )%
したがって、商業地域部分において上限となる容積率は□□□%である。
・延べ面積の限度
300u×□□□%=□□□u
2.近隣商業地域部分の延べ面積の限度
・容積率の判定
指定容積率:300%
前面道路の幅員による容積率制限:□□□%
したがって、近隣商業地域部分において上限となる容積率は□□□%である。
・延べ面積の限度
( 2 )u×□□□%=□□□u
3.一体地の延べ面積の限度
□□□u+□□□u=( 3 )u
問11 解答・解説
延べ面積の上限に関する問題です。
まず、幅員3mの市道は「建築基準法第42条第2項で規定する道路」とありますが、これは都市計画区域にある幅4m未満の道で、建築基準法上の道路とみなしているもの(2項道路)です。
2項道路の中心線から2m後退した線が、道路との境界線とみなされるため、周辺の建物を建て直すときは、この境界線まで下がって建て直す(セットバック)必要があります。
また、みなし道路境界線と道までの部分(セットバック部分)は、容積率や建ぺい率の計算の際、敷地面積に算入されません。
セットバックで後退する距離は、現在の道路幅に対して、4mに足りない分の幅員の2分の1です。
本問の場合、幅員3mですから、セットバックした場合の後退距離は、
(4m−3m)÷2=0.5m
よって、
近隣商業地域の面積=100u−(後退距離0.5m×間口20m)=90u
また、商業地域部分の面積=甲土地200u+乙土地100u=300u
容積率は、前面道路の幅が12m未満の場合に、用途地域によって制限されます。
計算式は、
住居系用途地域の場合……前面道路幅×4/10
その他の用途地域の場合…前面道路幅×6/10
この計算式結果と指定容積率を比べて、小さいほうが容積率の上限です。
問題文では道路が3mと6mの2つありますが、このような場合は広いほうの道路幅を前面道路とすることができます。
まず甲は、前面道路は6m、用途地域は商業地域。よって容積率の計算は、
6m×6/10=360% < 指定容積率400%。よって甲の容積率は360%。
次に乙は、前面道路は6m、用途地域は近隣商業地域。よって容積率の計算は、
6m×6/10=360% > 指定容積率300%。よって乙の容積率は300%。
商業地域部分延べ面積上限=(200u+100u)×360%=1,080u
近隣商業地域部分延べ面積上限=90u×300%=270u
対象地の延べ面積上限=1,080u+270u=1,350u
以上により正解は、(1)360(%) (2) 90(u) (3) 1,350(u)
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