問40 2017年1月学科
問40 問題文択一問題
会社法上の計算書類および法人税法上の法人税申告書に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.損益計算書は、一定時点における企業資本の運用形態である資産と、その調達源泉である負債、純資産の構成を示す会社法上の計算書類の一つである。
2.キャッシュ・フロー計算書は、キャッシュ(現金および現金同等物)を、営業活動、投資活動、財務活動の3つに区分してその収支を計算し、キャッシュの増減を示す会社法上の計算書類の一つである。
3.個別注記表は、貸借対照表の純資産の部の一会計期間における変動額のうち、主として、株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成される会社法上の計算書類の一つである。
4.法人税申告書別表四は、損益計算書の当期利益の額または当期欠損の額に法人税法上の加算または減算を行い、所得金額または欠損金額を算出する明細書である。
問40 解答・解説
企業の決算書・法人税の申告書に関する問題です。
1.は、不適切。損益計算書は、企業の一会計期間における収益と費用を示したもので、利益の大きさ(売上高や経常利益)とその発生源泉(本業か臨時収入か等)を示したものでもあるため、企業の経営成績を示す財務諸表の一つです。
企業の一定時点の資産と債務が記載された、財政状態を示したものは、貸借対照表です。また、資金の調達源泉と使途を示したものでもあります。
2.は、不適切。キャッシュフロー計算書は、一会計期間における企業の資金の増減(収入と支出)を、営業活動、投資活動、財務活動の3つに区分して示したものです(事業の「結果」を資金の動きから把握したもの)が、会社法では作成が義務付けられている計算書類には含まれておらず、金融商品取引法において、上場会社等に作成が義務付けられている財務諸表の1つです。
会社法は、株主や債権者等の利害関係者に向けた情報開示を義務付けているのに対し、金融商品取引法ではまだ株主ではない投資家一般への情報開示を義務付けているため、作成義務がある書類にも違いがあります。
3.は、不適切。個別注記表は、重要な会計方針や貸借対照表・損益計算書等の各計算書類に記載された注記を一覧表示した会社法上の計算書類で、会計方針の変更や各計算書類がどのような基準で作成されているのかが分かります。
4.は、適切。企業会計上は利益でも法人税法上は益金とならなかったり、企業会計上は費用でも法人税法上は損金とならなかったりします。
このため、法人税申告書別表四では、決算書の純利益・純損失に法人税法上の加算・減算を行い、所得金額・欠損金額を算出します。
関連・類似の過去問
この問題と似ている問題を検索してみよう!「検索」ボタンをクリック!
FP対策講座
<FP対策通信講座>
●LECのFP通信講座 ⇒ FP(ファイナンシャル・プランナー)サイトはこちら
●日本FP協会認定教育機関のWEB講座 ⇒ 2級FP技能士 (資格対策ドットコム)
●通勤中に音声学習するなら ⇒ FP 通勤講座
●社労士・宅建・中小企業診断士等も受けるなら ⇒ 月額定額サービス【ウケホーダイ】