問33 2017年1月学科
問33 問題文択一問題
Aさんの平成28年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。
事業所得の金額 :350万円(総合課税に係るものである)
不動産所得の金額:▲100万円(不動産所得に係る土地の取得に要した負債の利子の額60万円を必要経費に算入している)
雑所得の金額 :▲ 80万円
1.170万円
2.250万円
3.270万円
4.310万円
問33 解答・解説
総所得金額に関する問題です。
総所得金額は、大雑把に言うと、総合課税の所得を合計し、損益通算した後の金額です。
本問では、事業所得、不動産所得、雑所得は全て総合課税の対象です。
また、不動産・事業・山林・譲渡所得の損失は、給与所得や一時所得等の他の所得と損益通算できますが、雑所得の損失は、他の所得と損益通算できず、0円扱いとなります(株式の雑所得は申告分離課税を選択した配当所得と損益通算可能)。
ただし、不動産所得の損失のうち、土地取得に要した負債の利子相当部分は、他の所得と損益通算できません(建物取得用なら損益通算可)。
つまり、借金して土地を購入した場合、その年は収入より支出が上回って不動産所得が損失となっても、借金の利子分は損益通算の対象外ということです。
よって、土地取得に要した負債の利子60万円は、不動産所得の損失▲100万円から除かれ、▲40万円となります。
従って、総所得金額=350万円−40万円+0円=310万円
以上により正解は、4.310万円
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