問10 2017年1月学科
問10 問題文択一問題
下記<A社の貸借対照表の抜粋>に基づき算出されるA社の安全性に関する財務比率に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
<A社の貸借対照表の抜粋> (単位:百万円)
1.当座比率は、「 売掛金120/買掛金100×100=120%」である。
2.当座比率は、「 現金及び預金80/流動負債200×100=40%」である。
3.流動比率は、「 製品及び商品100/買掛金100×100=100%」である。
4.流動比率は、「 流動資産300/流動負債200×100=150%」である。
問10 解答・解説
企業の財務の安全性を示す指標に関する問題です。
当座比率=当座資産÷流動負債×100(%)で、短期の支払能力を判断する指標として、当座比率が高いほど短期的な支払能力が高く望ましい状態といえます。
当座資産とは現金化の早い資産のことで、その内訳は、 現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券等です(現金化しにくい棚卸資産(商品)は含みません。)。
設例では「製品及び商品」がありますが、これらは当座資産に含まないわけです。
従って、A社の当座比率=(売掛金120+現金及び預金80)/流動負債200×100=100%となるため、選択肢1と2はいずれも不適切。
次に、流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)で、流動負債(1年以内に返済すべき負債)に対する流動資産(短期間で換金可能な資産)の割合を示しているため、流動比率が高いほど、その企業の財務の安全性が高いといえます。
よってA社の流動比率=流動資産300/流動負債200×100=150%となるため、選択肢3は不適切。
以上により正解は、4.流動比率は、「 流動資産300/流動負債200×100=150%」である。
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