問60 2016年1月学科

問60 問題文と解答・解説

問60 問題文択一問題

平成27年中に開始する相続に係る相続税および平成27年中の贈与に係る贈与税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.遺産に係る基礎控除額は、「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」の算式によって計算される。

2.相続人が相続により取得した宅地が特定事業用等宅地等および貸付事業用宅地等に該当する場合、調整計算をすることなくそれぞれの適用対象面積まで「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の適用を受けることができる。

3.直系尊属から贈与を受けた場合の特例税率が適用されるのは、60歳以上の直系尊属からの贈与に限られる。

4.相続時精算課税制度の適用対象となる受贈者は、贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者のうち、贈与者の推定相続人である子および孫である。

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問60 解答・解説

相続税の基礎控除・小規模宅地の特例・暦年課税の贈与税・相続時精算課税に関する問題です。

1.は、不適切。相続税の基礎控除は、平成27年1月1日以降は3,000万円+法定相続人の数×600万円となりました。

2.は、不適切。平成27年1月1日以降の相続・遺贈より、小規模宅地の特例は、特定事業用400uと特定居住用330uを併用する際は、それぞれ適用可能となっため、最大730uまで適用可能となりました。ただし、貸付事業用との併用は、以前と同様に、特例を適用する敷地面積に応じて調整計算する必要があります。

3.は、不適切。平成27年1月1日以降の贈与からは、20歳以上の子・孫が直系尊属から受けた贈与財産は特例贈与財産として、税率と控除が優遇されます(それ以外の贈与財産は一般贈与財産として従来通りの課税)。
贈与を受ける側には20歳以上という条件がありますが、贈与する側の直系尊属に年齢制限はありません。

4.は、適切。平成27年1月1日以後は、相続時精算課税の適用条件は、贈与者が60歳以上の父母・祖父母、贈与を受けるのが推定相続人である20歳以上の子・孫であることです(以前は65歳以上の親、推定相続人である20歳以上の子、でした)。

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