問19 2016年1月学科

問19 問題文と解答・解説

問19 問題文択一問題

法人に対する生命保険の活用についてのアドバイスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.「役員の退任時に支払う退職慰労金の原資を準備したい」と考える顧客に対し、逓増定期保険の活用をアドバイスした。

2.「経営者に万一のことがあった場合の事業保障資金の財源を確保したい」と考える顧客に対し、長期平準定期保険の活用をアドバイスした。

3.「従業員の定年退職時に支払う退職金の原資を準備したい」と考える顧客に対し、総合福祉団体定期保険の活用をアドバイスした。

4.「従業員の貯蓄や持家取得といった計画的な財産形成を支援したい」と考える顧客に対し、財形貯蓄積立保険の活用をアドバイスした。

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問19 解答・解説

生命保険による事業活動のリスク管理に関する問題です。

1.は、適切。逓増定期保険は、保険期間の経過とともに死亡保険金額が逓増しますが、支払保険料は一定です。
このため、企業が役員に逓増定期保険をかけることで、保険料の一部を損金計上しながら、役員の死亡・引退時の退職金を準備することができます。

2.は、適切。長期平準定期保険は、被保険者が保険期間中に死亡した場合の死亡保険金を、企業の事業保障資金として活用したり、保険期間の途中で解約した場合に支払われる解約返戻金を、役員退職金の原資として活用したりすることができます。

3.は、不適切。総合福祉団体定期保険は、従業員や役員に万一のことがあった場合の保険ですので、無事に定年退職した場合には保険金の支払いはありません。定年退職時の退職金に備えるなら、養老保険のハーフタックスプラン(保険料の半分が損金で満期には満期保険金受け取り可能)等が適切です。

4.は、適切。従業員の自助努力による財産形成を支援するなら、勤務先での財形貯蓄の積立て(利子が非課税)の支援が有効です。
低金利のため利子の非課税にはそれほどの魅力がありませんが、強制貯蓄の仕組み(天引き)のため、着実に貯めることが出来ます(財形貯蓄は貯蓄型の他に保険型もあります)。

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