問46 2015年10月学科
問46 問題文択一問題
都市計画法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.市街化区域においては用途地域を定めるものとされており、用途地域は12種類に分類されている。
2.市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とされており、市街化区域と比較して開発行為や建築物の建築等が制限されている。
3.土地登記簿上で土地を分筆する行為は、その行為が建築物の建築または特定工作物の建設を目的としていなくても、都市計画法上の開発行為に該当する。
4.開発許可を受けた開発区域内の土地においては、開発工事完了の公告があるまでの間、原則として、建築物の建築または特定工作物の建設をすることができないとされている。
問46 解答・解説
都市計画法に関する問題です。
1.は、適切。市街化区域では必ず用途地域が定められますが、用途地域は、土地の計画的な利用を図るために、建物の用途・形態等を制限するもので、住居環境保護を目的とした7地域と商業・工業の利便性増進を目的とした5地域(商業2、工業3)の合計12種類です。
2.は、適切。市街化調整区域は市街化を抑制し、優れた自然環境等を守る区域として、開発や建築が制限されています。
3.は、不適切。都市計画法の開発許可制度における開発行為とは、主に建築物の建築やコンクリートプラントやゴルフコース・墓地等の特定工作物の建設を目的とした、土地の区画形質の変更(公共施設の新設・廃止・移動等による区画変更、盛土・切土による形状変更、農地や山林の宅地への変更)のことです。
つまり、建物を建てる目的で現状の土地を整理したり造成することを、開発行為というわけですね。
よって、実際の土地の形を変更しない、分筆や合筆による権利区画の変更は開発行為に該当しません。
分筆:土地の所有権を分割登記すること(遺産分割等)
合筆:隣接する土地の所有権を1つに合体させること(地上げ等)
4.は、適切。開発許可を受けた開発区域内の土地では、開発工事完了の公告があるまでは、建築物の建築やコンクリートプラントやゴルフコース・墓地等の特定工作物の建設はできません。
土地の開発行為とは、土石等の採取・土地の埋め立て・土地の形質の変更をすることですので、開発工事完了前に勝手に建物を建てられてしまうことを防止するため、工事完了の公告まで建築制限を設けているわけです。
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