問51 2015年5月学科
問51 問題文択一問題
贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.贈与契約は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をすることにより成立し、相手方が受諾する必要はない。
2.定期贈与は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。
3.負担付贈与においては、受贈者が負担すべき債務を履行しない場合、贈与者はその贈与契約を解除することができる。
4.死因贈与は、贈与者の死亡以前に受贈者が死亡したときは、その効力を生じない。
問51 解答・解説
贈与契約に関する問題です。
1.は、不適切。贈与とは、贈与する人が自分の財産を贈与される人に無償で与える意思を表示し、贈与される人がそれを受諾することで効力が生ずる諾成契約です。
つまり、お互いの合意により契約締結となるわけですね。
2.は、適切。定期贈与とは、贈与者から受贈者に対する定期の給付(毎年1回等)をする贈与ですが、特約がない限り、贈与者・受贈者のいずれか一方が死亡した場合に効力は消滅します。
3.は、適切。負担付贈与契約は、一般の贈与と異なり双務契約の規定が準用されるため、受贈者が負担を履行しない場合には、贈与者は贈与契約を解除することができます。
ちなみに「双務契約」とは、当事者双方がお互いに対価的な債権・債務を有する契約で、売買契約のように売主は買主に商品を引き渡す義務を負い、買主は売主に対価として代金を支払う義務を負う契約のことです。
4.は、適切。死因贈与契約は、遺贈に関する規定が準用されますので、贈与者の死亡前に受贈者が死亡したときは、その効力を生じません(遺贈も同じ)。
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