問17 2014年1月実技資産設計提案業務
問17 問題文
下記<資料>に基づき、目黒一郎さんの平成25年分の所得税を計算する際の所得控除に関する次の(ア)〜(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。
<資料>
目黒一郎(世帯主)49歳:会社員 、給与所得500万円
淑子(妻) 47歳:専業主婦、収入なし
健太(長男) 25歳:無職 、収入なし
裕子(長女) 20歳:大学生 、収入なし
弘志(父) 75歳:無職 、年金収入 84万円
※家族は全員、一郎さんと同居し、生計を一にしている。
※障害者または特別障害者に該当する者はいない。
※平成25年12月31日時点での現況である。
(ア)父の弘志さんは、同居老親等の老人扶養親族として、扶養控除の対象となる。
(イ)長男の健太さんは、一般の扶養親族として、扶養控除の対象となる。
(ウ)妻の淑子さんは、控除対象配偶者として、配偶者控除および配偶者特別控除の対象となる。
(エ)長女の裕子さんは、特定扶養親族として、扶養控除の対象となる。
問17 解答・解説
配偶者控除・扶養控除に関する問題です。
(ア)は、○。70歳以上の人を扶養する場合、老人扶養親族として、同居する老親等の場合は58万円、同居する老親以外の場合は48万円の扶養控除が適用されます。
また、いずれも生計同一で合計所得金額38万円以下(年金収入だけなら158万円以下)であることが必要です。
よって、父の弘志さんは、同居老親等の老人扶養親族として、扶養控除58万円の対象となります。
(イ)は、○。扶養控除は16歳以上が適用対象で、控除額は38万円です。
また、生計同一で合計所得金額38万円以下(給与収入だけなら103万円以下)であることが必要です。
よって、長男の健太さんは、一般の扶養親族として、扶養控除38万円の対象となります。
(ウ)は、×。所得税の配偶者控除は、生計同一で年間の合計所得額が38万円以下の配偶者であれば適用され、控除額は38万円です。
また、生計同一で合計所得金額38万円以下(給与収入だけなら103万円以下)であることが必要です。
これに対し、配偶者特別控除の適用要件は、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円以下などです。
配偶者の収入が給与のみの場合、年収103万円超(給与所得控除65万円適用後に38万円超)であれば、配偶者特別控除の適用対象となります。
よって、妻の淑子さんは、控除対象配偶者として、配偶者控除の対象にはなりますが、配偶者特別控除の対象とはなりません。
(エ)は、○。特定扶養控除は、19歳以上23歳未満が適用対象で、控除額は扶養控除38万円に25万円上乗せした、63万円です。
また、生計同一で合計所得金額38万円以下(給与収入だけなら103万円以下)であることが必要です。
よって、長女の裕子さんは、特定扶養親族として、特定扶養控除63万円の対象となります。
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