問8 2014年1月実技資産設計提案業務
問8 問題文
下記<資料>は、平成20年に住宅ローン契約を締結している牧村さんの登記事項証明書(土地)の一部である。この登記事項証明書に関する次の(ア)〜(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。
<資料>
(ア)利息について登記されていることから、牧村さんが借りた住宅ローンは固定金利であることがわかる。
(イ)この土地にはHT銀行の抵当権が設定されているが、別途、ほかの金融機関が抵当権を設定することも可能である。
(ウ)権利部(乙区)に記載の情報で、現在、牧村さんがこの土地を単独で所有しているかどうかがわかる。
(エ)債務が完済されると、設定されている抵当権は自動的に抹消される。
問8 解答・解説
不動産の登記に関する問題です。
(ア)は、×。抵当権設定時に登記される債権額や利息・損害金等は、設定時の金額・割合であるため、ローンの返済や金利変動等で実際の残額や利息が変わっても、登記簿からは判断できません(変わるたびにいちいち登記されるわけではありません)。
利息の登記は、利息も登記することで、ローンが返せなくて弁済(家を処分して返済)となったとき、利息分も弁済対象とするために行われるものですが、住宅ローンが固定金利か変動金利かは登記簿からは判断できません。
(イ)は、○。抵当権は同じ不動産について重ねて設定できます。各抵当権は設定順(登記順)に優劣がつけられ、その順番に従って弁済を受けることになります。
(ウ)は、×。登記記録の権利部(乙区)には、所有権以外の権利に関する事項(賃借権や抵当権)が記載されます。
よって、牧村さんがこの土地を単独で所有しているかは、所有権設定に関する登記事項として、権利部(甲区)に記載されています。
(エ)は、×。債務を完済しても、設定している抵当権は自動的には抹消されないため、債務者は抵当権抹消登記をすることが必要です。
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