問15 2014年1月実技中小事業主資産相談業務
問15 問題文
類似業種比準価額に関する次の記述(1)〜(3)について,適切なものには○印を,不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
(1) X社では,来期,Aさんが勇退するにあたり,役員退職金規程に基づき,役員退職金を支給する予定である。役員退職金の支給は,類似業種比準価額の比準要素のうち利益金額および純資産価額を引き下げるため,類似業種比準価額の引下げ効果がある。
(2) X社では,来期,使用していない土地を売却し,多額の売却益を計上する予定である。当該土地の売却益は,類似業種比準価額の比準要素のうち利益金額を引き上げるため,類似業種比準価額の引下げ効果はなく,逆に引き上げる結果となる。
(3) X社では,来期の周年事業に際して,普通配当に加えて記念配当を実施する予定である。記念配当は,普通配当と同様に類似業種比準価額の比準要素のうち配当金額に含まれるため,類似業種比準価額の引下げ効果はなく,逆に引き上げる結果となる。
問15 解答・解説
株式評価額の引下げ対策に関する問題です。
類似業種比準方式では、1 株当たりの「配当金額、利益金額、純資産価額」を比準要素として評価額を決定するため、配当・利益・純資産を押し下げると、評価額の引き下げにつながります。
(1) は、○。役員退職金を支給すると、会社の利益と純資産が減少しますから、評価額の引き下げ効果があります。
(2) は、×。不動産の売却益等の臨時的な特別利益は、類似業種比準価額の比準要素の計算に含まれないため、比準要素の利益金額も、評価額も変わりません(逆に不動産の売却損等の特別損失は比準要素の計算に含まれるため、利益金額の引下げ効果があります)。
(3) は、×。記念配当や特別配当は、類似業種比準価額の比準要素の計算に含まれないため、配当により会社の純資産が減少しても、比準要素の配当金額は変わりません。よって、記念配当や特別配当の実施・増額は、評価額を引き下げる効果があります。
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