問51 2013年9月学科
問51 問題文択一問題
民法における贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与のことをいう。
2.定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に給付することを目的とする贈与のことをいい、贈与者または受贈者の死亡によってその効力を失う。
3.夫婦間でした贈与契約は、第三者の権利を害しない限り、婚姻中、いつでも夫婦の一方から取り消すことができる。
4.口頭による贈与契約は、その履行前であっても、贈与者または受贈者が一方的に撤回することはできない。
問51 解答・解説
贈与契約に関する問題です。
1.は、適切。死因贈与とは、当事者間の合意に基づき、贈与者の死亡により効力が発生(「私が死んだら●●をあげるよ」)する贈与です。
2.は、適切。定期贈与とは、贈与者から受贈者に対する定期の給付(毎年1回等)をする贈与ですが、特約がない限り、贈与者・受贈者のいずれか一方が死亡した場合に効力は消滅します。
3.は、適切。結婚後夫婦にはお互い契約取消権が発生するため、夫婦間の贈与契約は、第三者の権利を侵害しない限り、婚姻中はいつでも一方から取消可能です。
誕生日にダイヤの指輪を買ってあげると約束しても、やっぱやめとくよ、と一方的に取消可能なわけですね(夫婦なんだから法律ではなく2人で話し合えということでしょう)。
4.は、不適切。贈与契約が書面でなく口頭の場合は、まだ履行していない部分については「やっぱやめますわ」と取り消すことができますが、書面で契約した場合は、相手がOKしてくれないと取り消せません。
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