問7 2013年1月実技生保顧客資産相談業務

問7 問題文と解答・解説

問7 問題文

《設例》の生命保険についてMさんが説明した次の記述(1)〜(3)について,適切なものには○印を,不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

(1) 「事業保障資金の算出方法として,短期債務額(短期借入金+買掛金+支払手形)に全従業員の1年分の給与総額を加算する方法があります。なお,事業保障資金を生命保険で準備する場合,受取保険金に対する法人税等の額も考慮するとよいでしょう」

(2) 「X社が加入を検討している生命保険の解約返戻金の額は,保険期間の経過や市場金利の動向によって変動します。市場金利の動向を注視し,将来,解約返戻金の額が払込保険料総額を上回るときを見計らって解約するとよいでしょう」

(3) 「将来,保険料の払込みが困難になった場合等においては,当該生命保険を払済保険にすることも検討に値しますが,その際は保険金額が少なくなることにご留意ください。また,払済保険変更時においてX社の経理処理は不要です」

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問7 解答・解説

法人の生命保険のアドバイスに関する問題です。

(1) は、○。短期借入金=借入期間が短く早めに返さないといけない借金、買掛金=購入した商品の代金未払い分、支払手形=購入した商品の代金を支払うとした約束、です。
つまり、短期債務額とは短期で支払う義務のあるお金ということです。
さらに、従業員の給与を払わないと事業は継続できませんから、全従業員の1年分の給与総額くらいは必要ということになります。
よって、事業保障資金=短期債務額(短期借入金+買掛金+支払手形)+全従業員の1年分の給与総額 です。
また、法人の場合、生命保険の受取保険金には法人税がかかる場合がありますので、手取りを考慮した保険契約とすることが重要です。

(2) は、×。設例の「無配当定期保険」とは、保険会社からの配当金支払いがない定期保険のことで、掛捨て型の保険であることから、解約返戻金は保険期間の経過に従って、一定期間まで増加するものの、その後は逓減し、払込保険料総額を上回ることはありません
また、市場金利の動向によって変動することもありません。

(3) は、×。生命保険の保険料の払込みを中止し、その時点での解約返戻金をもとに、"保険期間は変えない”で、"保険金額は少ない”保険に変更する方法を、払済保険といいます。 ただし、定期保険を払済保険に変更するときは、変更時点の資産計上額を取り崩すとともに、解約返戻金相当額を前払保険料として資産計上し、解約返戻金相当額と資産計上済みの前払保険料との差額を、雑収入または雑損失として計上します。
本問の無配当定期保険は、支払保険料が全額損金となるため資産計上済みの前払保険料はなく、解約返戻金相当額の全額を雑収入に計上することになります。

第3問             問8
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