問38 2012年5月実技資産設計提案業務

問38 問題文と解答・解説

問38 問題文

俊樹さんは大学卒業後、榊原商店の事業に従事しており、その間、国民年金の第1号被保険者として保険料を継続して納付している。今後、60歳になるまで納付を続けると保険料納付済月数は448月となる。俊樹さんが61歳に達した月に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をした場合、繰上げ受給の老齢基礎年金の額(計算式を含む)として、正しいものはどれか。なお、俊樹さんは60歳以降、国民年金に任意加入しないものとする。また、計算に当たっては、下記<資料>に基づくこととする。

<資料>
・ 老齢基礎年金の額(満額) 788,900円(平成23年度価額)
・ 年金額の端数処理
年金額の計算過程においては円未満を四捨五入し、繰上げ受給の老齢基礎年金の年金額については、50円未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げる。

1. 788,900円×448月/480月×58.0%≒427,100円

2. 788,900円×448月/480月×66.4%≒488,900円

3. 788,900円×448月/480月×70.0%≒515,400円

4. 788,900円×448月/480月×76.0%≒559,600円

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問38 解答・解説

老齢基礎年金の繰上げ受給に関する問題です。

老齢基礎年金を繰上げ受給する場合、一ヶ月につき0.5%減額となりますので、まずは繰上げ受給をしない場合の老齢基礎年金額を計算します。
老齢基礎年金額の計算式は、以下の通りです。
老齢基礎年金=満額の基礎年金×(納付済月数+免除分調整月数)/(加入可能年数×12)

満額の基礎年金額は788,900円(平成23年度価額)、納付済月数は448月、免除分は無し、加入可能年数は40年ですから、
俊樹さんの老齢基礎年金額=788,900円×448月/(40年×12)
            =736306.64円≒736,307円(円未満四捨五入)

次に、「61歳到達月に繰上げ請求」ですから、61歳到達月から65歳になる月の前月までの月数は、48ヶ月です。
よって、繰上げ受給減額率=0.5%×48ヶ月=24% となり、この分だけ年金が減額されます。

繰上げ支給額=老齢基礎年金×(1−0.5%×請求月から65歳到達月の前月までの月数)
      =736,307円×(1−24%)
      =736,307円×76%
      =559593.32≒559,600円
      (50円未満切捨て、50円以上100円未満四捨五入)

以上により正解は、788,900円×448月/480月×76.0%≒559,600円

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