問60 2012年5月学科
問60 問題文択一問題
被相続人が保有していた宅地およびその上に建つ家屋(自宅としてのみ使用)を、相続人が相続により取得した場合の「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の適用による宅地の評価減に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、相続人は取得した土地・家屋を相続税の申告期限まで継続して保有し自宅としてのみ使用するものとする。
1.被相続人の配偶者が取得したケースでは、その配偶者が被相続人の死亡直前に被相続人と同居していなかったとしても、240uを限度に評価額を80%減額することができる。
2.被相続人の子が取得したケースでは、その子が被相続人の死亡直前に被相続人と同居していたのであれば、240uを限度に評価額を80%減額することができる。
3.被相続人の母親が取得したケースでは、その母親が被相続人の死亡直前に被相続人と同居していたのであれば、240uを限度に評価額を80%減額することができる。
4.相続人2人が共有で取得し、一方の相続人の取得分については特定居住用宅地等の要件を満たしていなくても、他の一方の相続人の取得分が特定居住用宅地等の要件を満たしているケースでは、宅地全体が特定居住用宅地等とされ、240uを限度に評価額を80%減額することができる。
問60 解答・解説
小規模宅地の特例に関する問題です。
小規模宅地の特例では、特定居住用宅地は240uを上限に、80%減額となります。
1.は、適切。小規模宅地の特例は、配偶者には、被相続人との同居や相続後の居住継続といった適用要件に制限がなく、必ず適用されます。
2.は、適切。被相続人の同居親族が取得した場合、申告期限まで継続居住・保有が必要ですが、問題文には「相続税の申告期限まで継続して保有し自宅としてのみ使用」とあるため、適用されます。
3.は、適切。被相続人の同居親族が取得した場合、申告期限まで継続居住・保有が必要ですが、問題文には「相続税の申告期限まで継続して保有し自宅としてのみ使用」とあるため、適用されます。
4.は、不適切。小規模宅地の特例では、宅地を複数人が取得した場合、取得した者ごとに適用要件を判定し、特例の適用要件を満たす者が取得した持分に応じて、それぞれ特例の適用を受けられます。
従って、一方の相続人が適用要件を満たさない場合、要件を満たしている相続人の取得分についてのみ、特例が適用されるわけです。
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