問8 2012年1月実技生保顧客資産相談業務
問8 問題文
Mさんが提案した設例の生命保険(福利厚生プラン)に関する次の記述(1)〜(3)について,適切なものには○印を,不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
(1) X社の支払う年払保険料については,保険期間開始のときから当該保険期間の6割に相当する期間においては支払保険料の2分の1を資産に計上し,残りの支払保険料は期間の経過に応じて損金の額に算入する。
(2) X社が満期保険金を受け取った場合,当該契約についてそれまで資産に計上していた金額を取り崩し,受け取った金額との差額をX社の益金の額に算入する。
(3) X社では,現時点における従業員だけでなく,今後新たにX社に入社する従業員に対しても,当該プランの趣旨を周知徹底するとともに,プラン導入後に新たに加入基準を満たした者について加入漏れ等が生じないように留意する必要がある。
問8 解答・解説
退職金準備としての生命保険に関する問題です。
(1) は、×。法人が役員・従業員全員を被保険者とし、遺族を死亡保険金受取人、法人を満期保険金受取人とする養老保険の場合、支払保険料の2分の1は資産計上、残りの2分の1は保険期間の経過に応じて損金算入扱いとなります。
保険期間の6割相当期間に2分の1資産計上するのは、長期平準定期保険や一部の逓増定期保険です。
(2) は、○。法人が役員・従業員全員を被保険者とし、遺族を死亡保険金受取人、法人を満期保険金受取人とする養老保険の場合、満期保険金受取時には、資産計上していた金額を取り崩し、受け取った保険金との差額を益金算入します。
(3) は、○。法人が役員・従業員を被保険者とし、遺族を死亡保険金受取人、法人を満期保険金受取人とする養老保険の場合、支払保険料の2分の1を損金算入するためには、従業員全員が被保険者となる普遍的加入が必要です。
よって、現在の従業員だけでなく、今後新たに入社する従業員に対しても、当該プランの周知徹底・加入漏れ防止等に留意することが必要です。
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