問10 2011年5月実技個人資産相談業務

問10 問題文と解答・解説

問10 問題文

Aさんが検討している土地の有効活用について,ファイナンシャル・プランナーが説明した以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な語句を,下記の〈語句群〉のA〜Hのなかから選び,その記号を解答用紙に記入しなさい。

土地の有効活用は,事業採算,資金計画,物件管理,税務その他に留意して実行することになるので,一般に,デベロッパーなどの専門業者に事業の多くの部分を任せることが多い。

有効活用の方式のうち,( 1 )の場合は,事業いっさいの業務を業者が請け負い,管理・運営も任せることができるが,建築資金は,Aさん自らが用意しなければならず,金融機関から借入れにより調達する場合には,借入金の返済義務が生じることとなる。

土地信託方式の場合は,建築資金の調達等は信託銀行が行い,委託者であるAさんが所有する対象不動産は,信託期間中,Aさんから受託者である信託銀行名義に所有権を移転し,信託財産として管理・運営される。ただし,信託財産から生じる収益に関しては,( 2 )により,原則としてAさんが信託財産を所有するものとして課税される。

上記方式と異なり,デベロッパーが提案してきた等価交換方式によるAさんのメリットとしては,原則として,投下資本が土地だけで,資金負担の面においては,自己資金や( 3 )が不要であり,また,税務上は,一定の要件を満たすことにより,土地と建物の買換えまたは交換に係る課税の繰延べの適用を受けることが可能となることである。


〈語句群〉
A.自己建設方式    B.事業受託方式    C.定期借地権方式
D.企業会計原則    E.信託法の規定    F.実質所得者課税の原則
G.建設協力金     H.借入金

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問10 解答・解説

    土地の有効活用方法に関する問題です。
    土地の有効活用方法としては、主に以下の5つがあります。

    事業受託方式…土地の権利者が自分で資金調達し、マンション等の建設・管理・運営といった事業のいっさいをデベロッパーに任せる方法
    権利をそのまま維持でき、業務負担もないが、資金負担大。

    土地信託方式 …土地の権利者が信託銀行に土地を信託し、信託銀行が資金調達から建設・管理・運営まで行なう方法
    資金負担無しで信託配当金を受け取れるが、土地の名義は契約期間(信託期間)中は信託銀行に移る(信託した土地による収益は、土地の所有権者に対して課税(実質所得者課税の原則))。

    等価交換方式 …土地の権利者が、権利の一部または全部をデベロッパーに譲渡し、代わりにデベロッパーが建てたマンション等の一部を取得する方法
    自己資金や借入金等の資金負担無しで建物を取得でき、買換えや交換で課税の繰り延べを適用できるが、その後の土地・建物の活用等については共有者全員の同意が必要。

    自己建設方式 …土地の権利者が自分で資金調達し、マンション等を建設して有効活用する方法
    権利をそのまま維持できるが、資金負担・業務負担大。

    定期借地権方式土地に定期借地権を設定し、他者に土地を貸すことで有効活用する方法
    資金負担無しで権利を維持できるが、一般に地代収入は他の方式による収益よりも低い。

    従って正解は、(1) B.事業受託方式  (2) F.実質所得者課税の原則  (3) H.借入金

第4問             問11
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