問12 2023年5月実技生保顧客資産相談業務

問12 問題文と解答・解説

問12 問題文

Aさんの2022年分の所得税の算出税額を計算した下記の表の空欄(1)〜(4)に入る最も適切な数値を求めなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。



<資料>給与所得控除額


<資料>所得税の速算表

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問12 解答・解説

所得税の算出税額に関する問題です。

所得税の算出税額を計算するには、まずその人の総所得金額を計算する必要がありますが、総所得金額は、大雑把に言うと、総合課税の所得を合計し、損益通算した後の金額です。

本問では、給与所得・不動産所得・一時所得(一時払変額個人年金保険の解約返戻金)は総合課税の対象です。
一時払の養老保険や個人年金保険・変額個人年金などを契約から5年以内に解約(満期による契約満了含む)した場合、金融類似商品として受取差益に20.315%の源泉分離課税となります(復興特別所得税を含む)。
本問の場合、契約から解約までに5年超であるため、受け取った解約返戻金は、一時所得の収入として総合課税の対象です。

さらに、一時所得は、総所得金額を算出する際にその2分の1が合算対象です。

まず、給与所得=給与収入−給与所得控除 です。
よって、給与所得=800万円−(800万円×10%+110万円)=610万円

次に、不動産・事業・山林・譲渡所得の損失は、給与所得や一時所得等の他の所得と損益通算できます。
ただし、不動産所得の損失のうち、土地取得に要した負債の利子相当部分は、他の所得と損益通算できません
つまり、借金して土地を購入した場合、その年は収入より支出が上回って不動産所得が損失となっても、借金の利子分は損益通算の対象外ということです。
よって、土地取得に要した負債の利子20万円は、不動産所得の損失▲40万円から除かれ、▲20万円となります。

次に、一時所得=収入額−収入を得るために支出した額−特別控除50万円 ですので、
一時所得=600万円−500万円−特別控除50万円
    =50万円

よって、Aさんの総所得金額=給与所得+不動産所得+一時所得×1/2
             =610万円−20万円+50万円×1/2=615万円
従って、(1)の正解は、6,150,000(円単位)

次に、2012(平成24)年1月1日以後に締結した保険の場合、所得税の生命保険料控除は、一般・個人年金・介護医療それぞれで4万円、合計で12万円が上限です。ただし、上限額まで控除されるのは、年間の支払保険料が8万円超である場合のみで、それ以下の場合は支払保険料の額に応じて、一定額が控除されます。
よって本問の場合、年間の払込保険料93,000円で全額が介護医療保険料控除の対象ですから、生命保険料控除は上限の4万円です。
従って、(2)の正解は、40,000(円単位)

次に、所得税の基礎控除は納税者の合計所得金額が2,400万円以下であれば48万円となり、2,400万円以上になると段階的に控除額が引き下げられ、2,500万円超では0円です。
Aさんの合計所得金額は2,400万円以下(総所得金額615万円)ですので、基礎控除は48万円です。
従って、(3)の正解は、480,000(円単位)

次に、課税総所得金額から算出税額を計算して求めます。
算出税額=課税総所得335万円×20%−42.75万円=24.25万円
よって、(4)の正解は、242,500(円単位)

以上により正解は、(1)6,150,000(円) (2)40,000(円)
(3)480,000(円) (4)242,500(円)

問11             第5問

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