問14 2017年9月学科
問14 問題文択一問題
個人年金保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、契約者(=保険料負担者)、被保険者および年金受取人は同一人の個人であるものとする。
1.保険料払込期間が10年以上あることなどの条件を満たし「個人年金保険料税制適格特約」を付加した生命保険契約の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。
2.個人年金保険において、毎年受け取る年金は一時所得として所得税の課税対象となる。
3.個人年金保険の被保険者が年金受取開始前に死亡して、死亡給付金が法定相続人である遺族に支払われた場合、死亡給付金は相続税の課税対象となり、死亡保険金の非課税金額の規定が適用される。
4.保証期間付終身年金保険において、保証期間中に被保険者が死亡したために、残りの保証期間について遺族が受け取る年金の受給権は、相続税の課税対象となる。
問14 解答・解説
生命保険の税務に関する問題です。
1.は、適切。個人年金保険料控除が適用される個人年金の場合、保険料の払込期間が10年以上であることが必要(一時払いは対象外)で、個人年金保険料税制適格特約の付加も必要です。
2.は、不適切。個人年金は、年金受取期間中に年金として受け取る場合は、雑所得となり、年金受取開始日後に一括して受け取る場合は、一時所得となります。
3.は、適切。契約者=被保険者=年金受取人である個人年金の被保険者が年金受取開始前に死亡し、死亡給付金が法定相続人である遺族に支払われると、生命保険の契約者と被保険者が同じで、保険金受取人が異なる場合と同様の扱いとなるため、支払われる死亡保険金は、みなし相続財産として、相続税の課税対象となり、「500万円×法定相続人の数」までは非課税です。
4.は、適切。保証期間付終身年金は、保証期間中は被保険者の生死に関係なく年金が受け取れ、保証期間経過後は生存している限り、年金を受け取ることができる保険ですが、契約者・被保険者・年金受取人が全て同じである場合、被保険者が死亡すると、遺族が年金の受給権を相続することになります。
年金受給権のように、ある期間定期的に金銭その他の給付を受ける受給権は、相続税法における「定期金に関する権利の評価」により評価(解約返戻金や一時金、年平均給付額等の相当額)されます。
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